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ピッ。ゴロゴロガラーーン。ドリンクが落ちて来た。
何買ったの？ それ美味しいの？
って顔してる大野に、プシュっと、ふた開け、「はい」って、飲んでみる？と、差し出す潤。
『何やってんのオレ。』
と、思いつつも自然にそんな風に振る舞う自分に新鮮な感覚。大野、一口。後、ニコッと笑って返してくる。美味しかったらしい。
良かったね。大野さん。・・・・・・。
？・・・・。
なんなんだ。この感覚は・・・・。
自分の方が背があるので見下ろすような形になる。小さな頭にフワフワと全く整えもしてないような髪。クシャクシャってしたくなる。
なんで？
トボトボした歩きかた。地味な雰囲気。肩で風切って歩くKさんとは全然違う。
でも、オレは知ってる。この、ちんまりした姿に隠されている溢れるパワーを。この、姿の中に・・・。
「おい。何やってんだよ。その手。」
ドキッ
ハッと振り向くとKが。しかも無意識に大野の髪を弄くり回してる自分の手。
“何やってんだオレ！”
さっと手を引っ込める。
「どけよ。」
自販機の前をってK。
「サトシ、何飲んでんの。」
“コレ”って、Kに持ってるボトル見せる。さっき潤が上げたヤツ。しかも相変わらず無言。
「売り切れじゃん。」
K、チェって言いつつ別の買う。
ゴロゴロガラ〜ン。
それ、潤のと同じヤツ。K、それ気が付いてまた、チェッって感じ。
偶然自販機前にwest主要3名が集合してる。潤、ココのとこ気になってた事言う。
「Kさん、オレら3人が初めてそろうダンパのシーン(今、その稽古真っ最中)、浅田さんはテンポ良く一触即発感出したいみたいですけど、お互いの “団” が出てくるまでにもう少しオレらの睨み合い伸ばした方がドラマティックかな、って思うんだけど。」
「ん？ あー。確かに、それは、オレも思う。でも、オレらは単なる役者じゃん。絶対神の演出家の方針に沿って演じるのが一番だろ。」
「その通り何だけど。何とか自分なりに工夫を入れて盛り上げたいと思ってて。大事なシーンだし。」
「ま、な。」
「で、思ったんだけど、Kさんとマリアの間にオレが割って入るシーン、あそこ、こんな感じに(やってみせる)上げて、で、オレが、その腕をこんな感じで(やってみせる)さえぎるのは？」
「え？ それじゃ、今やってんのとほとんど変わってネーじゃん。」
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作者名：ランプ
| 作成日時：2015年1月29日 9時
