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そこから会話は途切れ、ゆったりと時間が流れていく。
しばらくして、ヒソカが紅茶を飲み終わりカップをソーサーに置いた。
「ご馳走さま」
「ありがとうございました、お下げいたします」
私がプレートをカウンター裏に下げ、器具や食器を洗い終えると見計らったように彼は口を開く。
「そうだ、今度紹介したい人物がいてね」
「何かご要望でも？」
「ううん、ただボクがアナタに紹介したいだけ」
「さようでございますか」
「どんな人物か気になるかい？」
「お客様のプライベートに当店は一切関知いたしません」
これ以上ないと言うほどの営業スマイルにヒソカは拗ねたように唇を尖らせる。
大の大人がなにやってんだか。
「ボクの大切な女性かもしれないよ」
「では会うのはご紹介頂いた一度きりと言うことになりますね」
長い付き合いだ。
ヒソカのプライベートでの女性事情も当然把握している。
今まで彼の言う女性は一夜限りか、青い果実としてだった。
「...アナタって結構イジワルだ」
「それは存じ上げませんでした」
「はぁ...今日はもうでるね、お代はここにおいておくよ」
「はい。...ヒソカ様、一つよろしいですか？」
「？」
「私の性別は見た通りでございますよ」
「...ホントにイジワル。いいよ、勝手に女性だと思っておく」
ヒソカの不機嫌そうな横顔にどこか満足したような感覚を覚える。
まぁ、自分が男性的でも女性的でもなく、中性的である自覚はあった。
「あ、ねぇ、クリスマスツリーの花言葉は何だい？」
「クリスマスツリーに現在花言葉はございません。ヒソカ様のお好きなように花言葉を連想していただけたらと」
「ふーん...じゃあまたねA」
「次回のご来店、お待ちしております」
ヒソカが店を出ていき数秒後。
カウンターの置くにある扉から生活用の部屋へ移った。
「あ”〜...しんどっ」
きていた制服のタイを緩め、セットしていた髪を片手でくしゃりと乱す。
ヒソカの言っていたギャップとはこの事だろう。
この仕事は気に入っているし、自分を使い分ける方がいろいろと割りきりやすいが疲れるのも事実。
「イルミが今年20歳ってことは、ヒソカと会ってからもう6年か...」
蜂蜜キャンディを口に含み、最初の出会いを思い起こす。
甘い蜂蜜の味が口に広がるのを感じながら瞼を閉じた。
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ユ - お、面白すぎる、、、！貴方様は物語を考える天才ですか！？ (2022年9月26日 16時) (
レス) @page31 id: ab3a56c6fc (このIDを非表示/違反報告)
むちょ - 言葉では表せられないぐらいとても素敵な小説でした！なんとも言えない空気感がとても好きです。 (2022年8月19日 1時) (レス) @page31 id: cded16a817 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - でぶきさん» コメントありがとうございます。 (2022年8月1日 20時) (レス) id: 8eeddf36f5 (このIDを非表示/違反報告)
でぶき - あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ (2022年6月26日 12時) (レス) @page28 id: 804c35253a (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ユウさん» そう言って頂けて嬉しいです。しかし、ごめんなさい、まだ完結していません。長く更新していないのでたぶん誰かが完結してるとしてしまったんだと思います。今は別の作品を進めているところです。またしばらくしたら更新していく予定です。 (2019年11月29日 0時) (レス) id: 8eeddf36f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：００ | 作成日時：2019年6月9日 0時
