Ep.1,,,クリスマスツリーの蜂蜜 ページ2
「いらっしゃいませ」
今日もまた、誰かに想いを伝えたい誰かがこの店を訪れる。
「あの、彼に告白したいんです。それで、ここのお店を聞いて」
「承知しました。想い告げる蜂蜜ですね、こちらへどうぞ」
まだ年端もいかない少女。
顔を赤くし、声は震えていた。
「ではこの瓶に両手を添え伝えたい言葉を、伝えたい気持ちを思い浮かべてください」
「は、はい...」
彼女は瞳を閉じ私の言うように気持ちを思い浮かべ始めた。
(蜂蜜に溶けた言葉、発動)
彼女の手が添えられた空き瓶に自分のオーラを込めながら蜂蜜を注ぐ。
私のオーラが込められた蜂蜜は瓶の中で彼女の気持ちと混ざっていった。
そして、蜂蜜を詰め終わり蓋をする。
「これで終了です。この蜂蜜を想い人へ摂取させれば貴方の気持ちが伝わります」
「ありがとうございます！」
少女はお代を払い店を出ていった。
それと同じタイミングで、別の人物が店へと入る。
カツンッと聞き慣れたタイルを踏むヒールの音にいつものように呼び掛けた。
「いらっしゃいませ、ヒソカ様」
「やぁA」
鮮烈な赤い髪、おどけた笑み、ピエロのようなペイント。
ここの常連客であり、昔馴染みな人物だ。
あの噂高い彼ではあるが、こっちにきて色々とお世話にもなった経緯を思い返せば”曖昧な記憶の彼”よりはまともだろう。
「今の子はいつものアレかい？」
そして、私の念能力のしくみを知る数少ない人間の一人でもある。
「...申し訳ありません。他のお客さまについてはお答えしかねます」
「それは知ってるけど、アナタってホントにプライベートでの時とギャップがすごいね」
「誉め言葉として受け取らせていただきます」
誉め言葉への礼を言い、カウンターの外へとでた。
「こちらへどうぞ」
カウンター席の椅子を引き、そこへ座るように促す。
「ヒソカ様、ご注文は？」
「アナタに様付けで呼ばれるのは何回聞いても良いねぇ...」
「ヒソカ様、ご注文は？」
「ふっふっ」
「.........ヒソカ様、ご注文は？」
前記述に訂正を。
まともではあるけれど、ほんの少しだけだったようだ。
「ごめんよ、それじゃあ今日は紅茶にしようかな。少し甘めで頼めるかい」
「承りました、少々お待ちください」
お湯を沸かしながら、食器棚からティーセットを準備し始める。
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ユ - お、面白すぎる、、、！貴方様は物語を考える天才ですか！？ (2022年9月26日 16時) (
レス) @page31 id: ab3a56c6fc (このIDを非表示/違反報告)
むちょ - 言葉では表せられないぐらいとても素敵な小説でした！なんとも言えない空気感がとても好きです。 (2022年8月19日 1時) (レス) @page31 id: cded16a817 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - でぶきさん» コメントありがとうございます。 (2022年8月1日 20時) (レス) id: 8eeddf36f5 (このIDを非表示/違反報告)
でぶき - あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ (2022年6月26日 12時) (レス) @page28 id: 804c35253a (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ユウさん» そう言って頂けて嬉しいです。しかし、ごめんなさい、まだ完結していません。長く更新していないのでたぶん誰かが完結してるとしてしまったんだと思います。今は別の作品を進めているところです。またしばらくしたら更新していく予定です。 (2019年11月29日 0時) (レス) id: 8eeddf36f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：００ | 作成日時：2019年6月9日 0時
