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「そういえば、お前は潔癖性だったな」
「だから、違うってば」
自分のせいで、自分が知らないうちに、誰かを苦しめているということに耐えられない小心者なだけだ。
「分かった」
クロロは私の手首を掴んでいた手を動かし、手のひらが彼の頬に当たりペチりと音を立てる。
「これから先、お前にはどんな嘘もつかない。約束だ」
「うん、約束」
クロロの頬を軽くつまむと呆れた様に彼は笑う。
すると物音が部屋に響きそちらをみると入り口にシャルナークさん、と他数名が私達の様子を見ていた。
「いや〜声かけづらくてさ、Aの様子からして何か起こるかなって見てたんだけど」
「あ、いえ、ご心配かけてしまいすみませんでした」
クロロから手を離しあわてて頭を下げると、いつの間にか私の隣に立っていたクロロに頭を撫でられる。
そして彼はこれまでになく笑顔を作った。
「それで、お前にはその話をしたのはどいつだ？」
「えーと、それは、ちょっと、言えないかなって」
「まぁ、聞くだけ聞いただけだ、誰かはわかっている」
そう言ってクロロは部屋を出ていった。
私もその後に部屋を出るとフェイタンさんとフィンクスさんが正座で説教をされている。
とっさに止めようとするがパクさんに止められた。
「気にしないでいいのよ」
「パクさん、でも」
「いいの、いいの。それより君、クロロとは普通に話してるんだね」
「え？」
シャルナークさんに唐突に話を振られ何のことかとも思ったが、どうやらクロロにたいして敬称も敬語もないことを言っているらしい。
「そういえばそうですね」
「俺のこともシャルナークって呼び捨てでいいよ」
「ちょっとあんただけじゃないでしょ、A、私達がそう呼ぶようにあんたももっと気楽になりな」
「マチさん...」
「ほら、そうじゃないでしょ」
「ま、マチ...？」
さん付けをいきなり呼び捨てにするのは少し難しく、くすぐったさがある。
「シャルナーク、パク...皆ありがとう」
それからやはり正座する二人のもとへ行く。
私に気づいたクロロは一旦説教をとめ、私とフィンクスとフェイタンの3人にしてくれた。
「フィンクス、フェイタン、ごめんなさい。あと、ありがとう」
「あ？お前何言ってやがる？」
「いろいろ二人のおかげだから」
クロロに負担をかける私が嫌で、仲間思いだからこそ私に忠告した。
優しい二人、もしかしたら一番仲良くなれる気がする。
「ふんっ、お前ホントにバカね」
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作者名：００ | 作成日時：2019年6月24日 13時
