第314話 背中 ページ29
A「灰崎!ボールを“俺”に!」
灰崎「お、おう…!」
そう言ってボールをくれた。
A(ちんたらしてる余裕はねぇ。時間が経てば追い出しにくくなる)
そう思って僕は、空亡ウィルスに取り憑かれてる人向かって走る。都合よくその人はゴールの前に居た。
A「気を使ってここに立ってくれてるのかな?“空亡”」
空亡「紫苑……」
A「その人間の体から離れてもらおうか…!」
そう言って僕はボールを足に挟んで、バク転をする。そして、相手の頭上を通り過ぎる時に妖術を使って、空亡ウィルスを追い出す。
空亡「……朱夏をやる」
A「っ!」
耳元で空亡が囁く。
A(酒呑童子…守れよ)
そう思いながらボールを運ぶ。空亡ウィルスを追い出された人間はあれ?って状況を理解出来ていなかった。すると…
「ヒッヒッヒッ」
目の前に資料にある《オリオンの使徒》の一人、サルが手をクロスさせる。
A「催眠なんて使わないと勝てないの?」
サル「っ!」
A「ま、最初の目的は果たされたし、ボールは渡してあげる」
そう言って僕はミスしたかのようにボールをわたす。
サル「お前……」
僕を驚いた目で見て、サルはボールを持って円堂の方へ向かう。僕も後を追いかける。するとボールはサタンに渡り…
サタン「『タイムトランス』!」
必殺技を打たれる。
円堂「『風神雷神』!」
必殺技を使って円堂は止めようとしたが…
A「………ありゃま…」
少しタイミングをずれてボールは入る。
A「なるほど…そういう系か…」
タイミングはズレたんじゃない。ずらされた。
A「これは……見破れる人はいるのかな?」
鬼道「………」
A「おっと…」
僕の呟きはどうやら鬼道に聞こえたようで睨まれた。
鬼道「黒姫、お前は何かに気がついてるのか?」
A「んー…簡単に言えば『タイムトランス』はわざとタイミングをずらされる。だから、止めるには左右だけじゃなくて正面も防ぐことが出来ないとダメ」
鬼道「なるほど……」
A「でもまぁ!円堂のいい所は試合の中で進化することだから、打開策は出るでしょ!」
鬼道「……相当円堂を信じてるな」
A「まぁね!僕は円堂になら、背中を任せることが出来る」
鬼道「フッ)そうか」
A「さてさて、そろそろ試合が再開するよ」
鬼道「あぁ」
僕達はまたポジションへ戻る。
第315話 黒姫「舌が痛い……」→←第313話 空亡ウィルス
40人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スイジュ(プロフ) - かぐやさん» 知ってますよー (2019年7月13日 22時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
かぐや - 転スラ、しってたんですね。 (2019年7月13日 22時) (レス) id: f1942f813b (このIDを非表示/違反報告)
スイジュ(プロフ) - 極・吹雪姫さん» ……? (2019年5月10日 21時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
極・吹雪姫 - ありがとう。『一旦終了』でいいんですよね?『いっっったん』でいいんですよね!? (2019年5月10日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
スイジュ(プロフ) - 極・吹雪姫さん» 紫苑のねこ化……出来たらやってみます…… (2019年5月10日 19時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スイジュ | 作成日時:2019年2月19日 22時