第303話 独り? ページ18
Noside
なるべく早めにお風呂に入って、部屋に戻ろうとする一人の青髪の少年。少年は足の青い刻印を見られないように早めにお風呂から上がった。
一星「……?黒姫…A…?」
少年…一星充はお風呂場の出入口前に置かれてる椅子に座って寝ていたAに目がつく。
一星「はぁ…こんな所で寝ると風邪ひくぞ。おい、起きろ」
そう言って一星はAを揺らすが起きない。すると…
A「し……き……いか……ないで……ひとり…に……しない…で…」
Aの口から何かの言葉を呟く。その言葉を呟いた瞬間、Aは悲しそうな顔をしていた。
一星「……こいつも……独りなのか……?」
そう思ったが、一星は昼のことを思い出す。
一星「いや…こいつには妹と弟がいる。独りじゃない筈だ」
そうは言っても一星は悲しい顔をしているAを見て疑問に思った。
一星「……あいつらは…本当にこいつの家族か…?」
その疑問が一星の頭をよぎる。すると誰かの足音が聞こえ、一星は隠れる。
一星(いや…なんで俺隠れた?)
一星が疑問に思っていると何者かがAに近づく。
一星(っ!あいつは…!)
その者に一星は見覚えがあった。
一星(確か…昼の時に来た……酒呑ハルヤと島之内巌流だな)
島之内「ハルヤ様、姫は大丈夫なのですか?」
ハルヤ「あぁ。だが、紫苑様がAの中から完全に消えたことでAは姫となった。それに、紫苑様がいなくなったことにまだAはショックを受けている」
眠って目に薄らと涙を浮かび上げてるAの涙をハルヤは指で拭う。
島之内「なるほど…。それよりも、いつまでも姫をこんな人間が集まる所にいさせる訳にはなりません…」
ハルヤ「それは俺も思ってる。5つの妖精剣が揃えばAと朱夏様は覚醒する。その時に朱夏様は妖魔界と人間界の統治を計るとしたらAは人間に情を持つ。
妖魔界の統治は簡単でも、恐らくAは人間達の肩を持つ。そうすれば我々も不利だ」
島之内「朱夏様でも姫は倒せないのですか?」
ハルヤ「あぁ。朱夏様でもAを止めることは出来ない。お前は聞いたことあるか?【狂気の血染め桜】を」
島之内「いえ、名前くらいしか聞いたことはありません。それは一体なんですか?」
ハルヤ「そうか…。まぁ、お前も朱夏様とAに仕える身。教えて野郎、【狂気の血染め桜】を」
島之内「はっ!ありがとうございます」
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スイジュ(プロフ) - かぐやさん» 知ってますよー (2019年7月13日 22時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
かぐや - 転スラ、しってたんですね。 (2019年7月13日 22時) (レス) id: f1942f813b (このIDを非表示/違反報告)
スイジュ(プロフ) - 極・吹雪姫さん» ……? (2019年5月10日 21時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
極・吹雪姫 - ありがとう。『一旦終了』でいいんですよね?『いっっったん』でいいんですよね!? (2019年5月10日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
スイジュ(プロフ) - 極・吹雪姫さん» 紫苑のねこ化……出来たらやってみます…… (2019年5月10日 19時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スイジュ | 作成日時:2019年2月19日 22時