第90話 命令 ページ44
瑞希「んー…風が気持ちいい…」
僕は木の上で風を感じてる。
瑞希「お風呂上がりだからいいな〜」
僕は夜空を眺めながら呟く。
瑞希「歌を歌お!」
僕はそう言って歌を歌う。
瑞希「言の葉を紡いで 微睡んだ泡沫
旅人迷い込む 御伽の深い霧♪
差し伸べた掌 そっと触れる予感
受け止めて零れた 光の一滴♪
面影虚ろって微笑んだ幻
思い果てる場所 まだ遥か遠くで♪
求め探してさ迷って やがて詠われて
幾千幾万幾億の旋律となる♪
いつか失い奪われて 消える運命でも
それは忘れられることなき物語♪
ーーー
いつか失い奪われて 消える運命でも
それは忘れられることなき物語♪」
『忘れじの言の葉』
瑞希「落ち着くわね…」
僕は風を感じながら歌い、呟く。
「おーい!星空!綺麗な声だったぞ!」
瑞希「?」
下の方を見てみると…
瑞希「あ、円堂さん」
僕は木から飛び降りて円堂さんの前出る。
瑞希「充君も!どうしたの?こんな時間に」
円堂「俺は一星と少し話してたんだ!星空は何でここに居るんだ?」
瑞希「あ、僕はお風呂で熱くなった身体を冷ましてたんだ。ここの風って気持ちいいから」
僕はそう言って富士山の方を見る。
円堂「そうか!それじゃあ、星空!一星を頼んだぞ!」
円堂さんは僕の肩を叩いて宿泊所へ戻る。
瑞希「え?あ、はい」
なんだったんだろう…。
充「瑞希、大丈夫か?」
瑞希「?うん、大丈夫だけどどうしたの?」
充「いや…特に何も無い…」
瑞希「そう?」
充「それより…早く部屋に戻ろう」
瑞希「そうだね、そろそろ体も冷えて来たし」
僕と充君は部屋に戻る。戻る途中の充君の表情に戸惑いがあった。
瑞希「フゥ…」
僕はベットに倒れ込む。
充「大丈夫か?瑞希」
瑞希「んー…分かんない…とにかく疲れが半端ない」
充「だから無理をするなって…」
瑞希「それが無理なんだよ…」
充「あっそ、それじゃあ、一つ俺の言うことを聞いてもらおうか?」
瑞希「え…何で?」
充「あの時の約束…忘れてないよな?」
そう言って充君は黒い笑顔を浮かべる。
瑞希「…あ…」
僕はあの時の約束を思い出した…。
無理したら1回充君の言うことを聞く…。それが約束だ…。
充「さ〜て…どんな命令をしようかな…?」
瑞希「僕のできる範囲でお願い…」
充「それじゃあ…瑞希、こっち来い」
そう言って、充君は自分の膝を軽く叩く。
瑞希「?座ればいいの?」
充「あぁ」
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スイジュ(プロフ) - 月華姫さん» あ、余文字の指摘ありがとうございます!また、いつでも遊びに来てください!♪ (2018年11月16日 16時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - こんにちは!夢主の猫耳ネタ胸キュンしました!!あ、53話にて「充「瑞希を可愛いよ」」部分にて多分「を」余文字です(;’∀’)また遊びに来ます!ではまたっ♪ (2018年11月16日 9時) (レス) id: 8f77e3b2d4 (このIDを非表示/違反報告)
スイジュ(プロフ) - 遊真(三3三)☆彡.。さん» それは良かったです!ヽ(*´∀`)ノ (2018年11月14日 22時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
遊真(三3三)☆彡.。(プロフ) - 推しの一星が落ちなのが嬉しすぎます(*^▽^*) (2018年11月14日 22時) (レス) id: cb0fff930e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スイジュ | 作成日時:2018年11月14日 19時