クリスマスにフロイドに公開告白された。

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「やっと自分の気持ちに気付いたみたいですね。
ボクはそんな性格悪くないですよ」
「あなた、わざと憎まれ役を……？ でもよく私も気付いてなかったあの人への気持ちに勝手に気付いてたものね」
「まあ、ずっと見てましたから。あと察しがいいんです、ボク」
「なるほど。ルームメイトなだけあってフロイドのこと、ずっと見てたのね」
「うわ、そっちじゃないんですが。もうそれで大丈夫です。ボクはこれから恋の影の応援役に徹することにします」
「よく分からないけど、ありがとう」

夕方のクリスマスの晩餐が始まった瞬間。
植物園のあたりから、学校中に流星群が打ち上った。流星群は大食堂の天井を突き抜けると再び戻ってきて、地面に当たるときらきらと弾けた瞬きに変わり、やがて消えた。
しかし、次から次へと降り注いでくるため、皆はすぐに誰かの仕掛けたクリスマスの魔法の演出だと気付いた。

慌てふためく教師陣。

それを見れば、生徒たちは学校側の仕掛けた演出ではないことは容易に理解できた。
教師陣以外でこんな大規模な魔法を使える者や使おうとするもの演出など、そうとう天才肌でなければできないはず。
フロイドによるクリスマスのいたずら。

Aは植物園からということでやっとそれに気付いた。
びっくりしているAの手を取ったのはフロイド当人だった。
フロイドは大食堂の中央にAを引っ張り出した。
流星群を見た生徒たちはみなフロイドたちに注目した。
Aははじめてフロイドがわずかに緊張しているのを感じ取った。
決意した瞳でフロイドは宣言した。

「俺は絶対お前をあきらめないぞ！ この先どれだけかかっても必ずいつかお前を振り向かせて見せる！」

Aはささやくように、自分もフロイドが好きだと返事した。
フロイドのいつになく感情を全開にした嬉しそうな笑い声とは対照的に。
Aを思わず抱きしめるフロイド。

10→←キミへのクリスマスプレゼントは流星群を。

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