16 ページ16
夜景が一望できるレストラン。
私の目の前にはジャケット姿でビシッと決めてる影山。
いつもはほとんどジャージだからそれが新鮮でカッコよくてドキドキしてしまう。
何だか今日は特別なことが起こりそうな予感。
影山「それで牛島さんがよー。」
チームメイトの話をしてる影山は相変わらず。
あれ?なんか結局いつもと同じ?
今日はクリスマス。
プレゼントの交換は朝に済ませたからもうないはずだけど。
結局何もなく店をでる。
A「飛雄寒くない?」
影山「さすがにさみぃな。」
自分のポケットに私の手を握り突っ込む。
A「ん?箱?」
先程まで暗いはずだったはずの道が急にライトアップされる。
A「え!?なに!綺麗!!すごーい!!!」
感動してる私をよそにソワソワしている影山。
影山「A。」
真剣な表情。
何か決意したかのような。
A「飛雄…?」
影山「A、俺と結婚しよう。」
指輪を差し出す影山。
A「!!!!」
嬉しすぎて涙が溢れた。
影山「え!?あ、あの。急いでとかじゃなくて…その…。」
A「はい!!飛雄と結婚する!!!」
私は指輪を受け取って飛雄を強く抱きしめた。
影山「良かった…。俺はもうすぐイタリアに行く。Aが就職決まってるのも知ってる。でも、それでも…。着いてきてくれないか…?」
A「当たり前じゃん。そんなの。高校1年の春高から覚悟は決めてたよ。だってあの日、世界が影山飛雄に注目した日だから。」
影山「おう。」
私の頬を撫でる影山の手は冷たい。
そっと左手の薬指に指輪をはめてくれる。
そして目線を私に合わせると触れるだけのキスをした。
影山「断れたらどうしようかと思った。」
A「あり得ないよ。」
16人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:るる | 作成日時:2021年10月15日 2時