朝ドラヒロインと体操のお兄さん (ページ27)

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ー表田裏道視点ー

ビンゴ大会で当たりたくないものが当たってしまった。

さすがのAもドン引き…。

A「えっと…あ！私の家に置いておきます？」

裏道「Aの家って…。」

そういえば考えてなかったが俺と一緒に住む前は一人暮らししていたわけでその家がそのままだったとは知らなかった。

裏道「なぁ、熊谷。」

忘年会の翌日、紅白のリハーサルの後熊谷と飲みに行っていた。

裏道「俺…さ、Aとはうやむやなまま付き合って一緒に住んでるから日頃の感謝も伝えれてねぇし大事なこと何一つ言えてねぇんだよ。」

熊谷「え？てっきりクリスマスにでも言ったのかと思ってましたよ。」

裏道「この歳になって余計に伝えずれぇんだよな…。」

それに怖い。

もしも…。

好きだと伝えて離れてしまったら。

また一人の生活に逆戻り。

熊谷「どちらかと言えばAさんの方が裏道さんのこと好きに見えますけどね。」

裏道「あいつ女優だぞ。朝ドラヒロインだぞ。」

それにもうすぐ朝ドラのクランクインという噂も聞いた。

熊谷「自分の事どう思ってるか聞けばいいんじゃないですか？」

裏道「無理、ちょっと変なこと言われたら傷つく自信あるし。」

熊谷「どんな自信ですか…。裏道さんのこと好きじゃなかったらガールズバーまで全力疾走しないですし初のバラエティー番組裏で見てないですし紅白決まってあんなに喜ばないですよ。」

裏道「…まぁ、紅白終わった後初詣行くからそこで話してみるよ。」

熊谷「裏道さんが初詣って、神様信じないんじゃないですか？」

裏道「最後は神頼みだろ。」

少し熊谷に呆れられた気がした。