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熊谷さんに裏道さんが兎原さんとガールズバーに行ったと聞いて居ても経ってもいられなかった。


店の場所を聞いて全力疾走で向かいお店の中にいる裏道さんを見てホッとした。


そして考えた。


私はどうしてこんなに嫉妬しているのだろう。


芸能界に入ったのは高校の時。


気づけばこの年までまともな恋愛なんてしたことがなかった。


よく恋愛物に出演して役になりきれはするが気持ちまで理解出来ていなかった。


裏道「…ふぅ。」


筋トレを終えて一休みしている裏道さん。


A「うらみっちさーん!!!」


−ガバッ!ー


裏道「うわっ!?」


前から飛び付いて裏道さんの胸の中に入る。


裏道「どうした?急に…。」


慌てはしたものの相手をしてくれる裏道さん。


A「何となくです。筋トレ終わったなら構ってください。」


裏道「その前に汗かいたからシャワー浴びてくる。」


私の肩を掴み離れようとする。


A「いや…。」


裏道さんのシャツをぎゅっと掴んだ。


裏道「何かあったのか?」


A「分からない…。何もない…はずですけど、ちょっとでいいからここに居させて…。」


裏道「…分かったよ。」


裏道さんは逞しい腕で私を包み込む。


汗ばんでいるが嫌じゃない。


A「ふふっ、なんか私筋肉フェチになりそうです!裏道さん胸筋も凄いけどやっぱり上腕筋も凄いんですね!」


裏道さんの鍛えられた筋肉をつつくように触る。


裏道「まぁ、体操のお兄さんだからね。」


A「裏道さんのバク転この前のバラエティー番組で見ましたよ!凄かったですね!」


裏道「…明日スタジオ時間ある時来なよ。生でやってやるから。」


A「本当ですか!?」


裏道「うん…。じゃあ今度こそシャワー浴びてくるから。」


A「はーい!いってらっしゃい!」


裏道「…変な奴だなやっぱ。」


少し笑って私の髪の毛を撫でてくれた。

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作者名:るる | 作成日時:2022年5月2日 21時

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