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ー沖田総悟視点ー
見廻りに行った土方さんを追いかけるAさん。
俺にとっては姉上のような存在だった彼女。
土方さんにとっては恩人でもあり想い人。
武州時代2人は誰がどう見ても両想いだった。
てっきりAさんは野郎の帰りを待っていると思っていた。
沖田「あ、いたいた。」
2人を見つけて声をかけようと思ったら土方さんはAさんの髪を撫でた。
愛おしそうにAさんを見つめて…。
それにAさんも照れて真っ赤になっている。
沖田「なんでェ。モヤモヤさせやがるぜ。あの二人は。」
土方さんはそのまま早歩きをしてAさんを置いていってしまったがAさんは追いかけなかった。
その代わり…。
土方さんの背中を見つめ静かに涙を溢した。
A「十四郎さん…。私が……るから…。」
何て言ったかまでは聞こえなかった。
対間「A。」
A「!!!!!」
後ろからAさんの肩に手を置いた相手に一瞬だけAさんは殺気を放った気がした。
沖田「Aさん!!!」
A「総悟君!?ど、どうしたの?」
沖田「折角江戸にいるんでェ、近藤さんが屯所に止まったらどうかって言ってやすが…。婚約者さんですかィ?」
A「あ、そう…。私の婚約者。」
対間「初めまして。Aが昔真選組の方とはお世話になったみたいで。僕も仲良くできれば幸いなんですが…。」
何だかどこかで見覚えのあるこいつ。
A「総悟君、お気遣いありがとう。今日は結婚式の話進めなきゃいけないから…また今度。」
沖田「そうですか…。じゃあまたですよ。絶対。」
A「えぇ。ありがとう。」
笑っているけど不自然な笑みだった。
沖田「!!!!」
Aさんの相手が誰か思い出した。
そしてAさんと別れた場所まで戻ったが当然のごとくもういなかった。
急いで屯所に戻り土方さんを探した。
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作者名:るる | 作成日時:2021年12月28日 15時