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A「荒北さん!!!」
2年生に進級した。
それと同時に嬉しいニュースだった。
荒北「ん〜?もう聞いたかぁ。はえーな!」
荒北さんの教室まで全力で走って見つけた瞬間抱きついた。
荒北「お、おい!ここきょうし…つ。まぁ、いっか。」
バランスを崩し倒れこんだ荒北さんだったが私の頭を撫でてくれた。
遡ることほんの3分程前。
黒田「Aさん、おはよー。」
泉田「今年も同じクラスか。よろしくね!」
A「こちらこそ。」
黒田「そーいや、ビックニュースあんだけど聞きたい?」
黒田君も泉田君もニヤニヤ顔をして焦らしてくる。
A「なんですか。言うなら早く言ってください。」
黒田「荒北さん、インハイメンバー決まったよ。ゼッケン2番。アシスト。」
A「ゼッケン…荒北さんが…。」
いても経ってもいられずに3年生の教室まで走ってきて今にいたる。
荒北「今朝のミーティングで決まったばっかだったから昼に言おうと思ってたんだけどよぉ。黒田か?泉田か?」
A「2人です。」
荒北「ったく。先に言うなっての。」
A「…。おめでとうございます。インターハイ、見に行くので。」
荒北「おう…。」
走って荒北さんに会いに来た割にいざ会うと何を言えばいいのか分からない。
猪突猛進しすぎた。
だけどもう少しだけ。
A「行きましょう。」
私は荒北さんの腕を掴んでまた走り出した。
荒北「ちょ!始業式始まんだけどぉ!」
A「サボりましょう。」
荒北「はぁ!?どうしたんだよ!Aらしくねぇじゃん。」
中庭まで来ると生徒もいなかった。
A「私らしいってなんですか?真面目?」
荒北「っは!そんなとこぉ!!ついでに鉄仮面。」
A「まだ言いますか。」
荒北「いや、真面目でばぁか正直で気が強い割に弱くて恥ずかしがりで真っ直ぐで、Aといると腹ペコになる。」
後ろから私を抱き締めてくる。
彼の温もりを感じ回された手を握る。
荒北「今日で1年かぁ。だいぶ待たせたなぁ。」
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作者名:るる | 作成日時:2021年9月27日 23時