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次の日のレース。
荒北靖友は見事一位で福富さんをゴールに届けた。
荒北「どうだったぁ？」
カッコよかった。
そのセリフが言いたいのに中々言えない。
A「凄かったです。早くて、力強くて、おめでとうございます。」
荒北「ん〜。あんがとね。声、聞こえてたよ。」
私の頭を優しく撫でる。
荒北「てことで勝ったから何かご褒美ちょうだぁい。」
A「何バカなこと言ってるんですか。」
荒北「ったく。素直じゃねぇなぁ。」
A「ちょっと！！！」
私の腕を引っ張り人混みの中をかき分ける。
しばらく歩いたと思ったら回りに人気はなくなっていた。
荒北「腹ペコなんだよぉ。A、おめぇを食わせろ。」
私の腰に手を回し空いた片手の親指で私の唇をなぞる。
A「いや、ちょっと！あっちにあんなに人がいるんですから！」
そう言うとニヤリと笑ってくる。
荒北「人がいなかったらいいのぉ？」
A「そ、そういうわけじゃ…。それに！私達の関係だって！！！」
荒北「わーってるよ。俺がインハイ出れたら付き合おう。」
A「付き合おうって私が断るって考えないんですか？」
荒北「断るわけないじゃなぁい！こんなに俺の事好きな癖に！！」
A「う、うるさい…。」
顔を赤くして視線をそらす。
荒北「わりー。そんな顔されると我慢できねぇんだよ。」
荒々しく唇を重ね合わせ貪りついてくる。
A「ん！んん！！！」
荒北「しー。」
離れたと思うと人差し指を私の唇にあてる。
A「貴方が！！」
荒北「その潤んだ目やべぇな。」
A「ちょっと！…ん…。」
激しいが優しく絡み合うキス。
荒北靖友に１度キスされると中々終わらない事を知っていてもう誰が通ってもどうにでもなれと思った。
が、
黒田「あ、あ、あ、…。あら、」
顔を真っ赤にさせて言葉も出てこなくなってしまった黒田君を見て私も荒北靖友も反省するのだった。
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作者名：るる | 作成日時：2021年9月27日 23時
