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荒北靖友視点


明日はレースが早いから会場近くのホテルに出場者は泊まることになっているのだが…。


A「荒北さん、ベプシ買ってきてください。」


寝る前に散歩と思い外に出ようと思ったロビーで超お嬢様に出くわす。


お嬢いわく、朝早く起きて移動が面倒だから自分も泊まりに来たらしい。


ったぁく。お嬢様ってのも困ったもんだぜ。


ホテルの2階の自販機にはベプシの缶が売ってたからと2本買ったら丁度売り切れになった。


Aのところに戻ろうとすると強面のおっさんがベプシが無いことに嘆いていた。


荒北「…。あの、良かったら2本あるんで。」


1本差し出すと一瞬喜んで見せたがすぐに申し訳なさそうな顔をする。


「でも2本買ったと言うことは誰かと飲むということだろう?」


荒北「いいっすよ。その代わりこっちのスポドリと交換しませんか?」


おっさんの買ったスポドリとベプシを交換する。


「いやぁ、この年にもなって娘が最近これにハマっててねぇ。自分もハマってしまって。」


嬉しそうにベプシを受けとる。


「所で君ともう1人の方とどっちがベプシを飲むんだい?」


荒北「あ〜。多分気を利かせてスポドリ取ってくれると思うんっすけど俺が一口飲んでから飲むか聞いたら大量に飲んで喧嘩になると思います。」


「えぇ!?ダメじゃん!それ!!喧嘩になっちゃだめじゃん!」


荒北「いいんっすよ。その喧嘩が楽しいっつーか、そん時の顔がいい顔してるっつーか…。鉄仮面が外れるっつーか。」


「鉄仮面…。何だか懐かしいなぁ…。」


荒北「え?」


「いや、ありがとう。この恩は忘れないよ。君、名前は?」


荒北「荒北っす…。」


「そうか、もし困ったことがあったら…「あ!社長こんなところにいらしたんですか!?早く来てください!迎えの車待たせてるんだから!」」


おっさんの言葉は遮られて部下?に無理矢理連れてかれる。


「荒北君!また会おう!」


まぁ、あんま期待せずに待っとくかぁ。

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作者名:るる | 作成日時:2021年9月27日 23時

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