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荒北靖友視点
新開「つまり?Aさんと抱き合ってたってことか。」
荒北「だからちげえって何回も言ってるじゃなぁい!!」
あれからAちゃんにもう1本ベプシを奢らされ、新開に1から説明した。
てかAちゃんさりげなくベプシ気に入ってんなぁ。
新開「まぁ尽八と葛西さんは1年の時から両思いだっただろうしな。」
荒北「おー。葛西も告白するってときにAちゃんが現れたからなぁ〜。」
新開「あれ、Aさんまたこっち歩いてくるぞ。」
荒北「あー?」
A「これ、さっき調理実習で作ったんです。良ければどうぞ。」
新開「…俺?」
東堂でもなければ俺でもなくまさかの新開。
A「尽八さんは先ほどファンクラブからたくさん貰ってるのを見ました。」
新開「靖友は?」
俺が不服そうな顔をしてたのに気づいた新開は気をきかせてくる。
A「荒北さんは…。」
チラッと俺の方を見る。
ッチ。鉄仮面め。
A「ベプシ飲みすぎです。頭使ってないのにこれ以上糖分摂取する必要性を感じないので。」
荒北「あぁ!?てめぇ今なんつった!!!」
楽しそうな顔をしてやがる。
いたずらっ子のような、そんな顔…。
正直可愛い。
A「なので貴方に差し上げます。」
新開「ハハハ!ありがたく頂くよ。悪いな靖友。」
荒北「勝ち誇った顔してんじゃねぇ!!!」
A「…。これ、失敗作です。」
俺に押し付けてくるきれいな形をしたクッキー。
どこが失敗作なんだ…。
颯爽と去っていくAちゃん。
新開「可愛いところあるじゃん。…しょっぱ!!!」
Aちゃんのクッキーを食べた新開は顔を歪ませた。
荒北「そっちが失敗作じゃなぁい!…しょっぱ!!!」
俺も一口食べるがかなりしょっぱい。
え、新開と俺2人にこのしょっぱいクッキーって…。
どういうこと???
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作者名:るる | 作成日時:2021年9月27日 23時