偶然と勘違いで始まった恋 (ページ5)

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お風呂を出るとダシのいい匂いがしてきた。

小瀧「出来とるで。食べよう。」

目の前に出されたご飯、だし巻き卵、お味噌汁。

日本の朝過ぎて幸せを感じる。

小瀧「和食でよかった？朝パン派？」

A「米派だよ。いつも時間ないからお茶漬けとかで済ませちゃうんだけどね。」

小瀧「俺もや笑お茶漬けのストック凄いで？」

いただきますと手を合わせて卵焼きを一口食べればもう絶品すぎて本当に小瀧君って料理ができるんだなと感心する。

A「美味しい。小瀧君めっちゃ料理うまいんだね。」

パクパクと食べていて味噌汁はふてぶてしくお替りまでしていた。

小瀧「そんな風に食べてくれると嬉しいな。せや、今度はAちゃんの料理食べさせてや。」

A「こんな美味しいお味噌汁ふるまわれた後ってなかなかに小瀧君鬼畜。」

小瀧「鬼畜ってなんやねん笑Aちゃん今日仕事休みなん？」

A「休みだよ。」

小瀧「偶然やね。俺も休み。」

これはもしかしたら誘われているのか…。

と思ったら小瀧君は寝室に戻っていった。

A「…え？」

小瀧「ご飯作ったの俺やからAちゃん片付けよろしく♪俺は二度寝するわ。」

A「えぇ…。」

もちろん片付けはするつもりだったがなんだか少し期待した自分が恥ずかしい。

それに人の家のキッチンはなんだか気を遣う。

綺麗なスポンジに洗剤を付けて食器を洗い始める。

シンクも綺麗だし料理も凄く上手だったし私より女子力が高くてなんだか敗北感を感じる。

洗い物もしたがどうしていいかわからずに小瀧君の寝室を覗くと本当に寝ていた。

A「あの～。私帰りたいんだけど小瀧君鍵かけてほしいな～。」

寝ているのかガン無視されて仕方なく帰り支度をしてリビングのソファーで携帯をいじって小瀧君が起きるのを待った。