偶然と勘違いで始まった恋 (ページ21)

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朝起きてテレビをつけたらどこの番組も同じ事しかやっていなかった。

A「…え。」

―ジャニーズWEST小瀧望。熱愛？

お相手はデビューする前にもお相手になったアイドル？―

最近望君から連絡がなかった。

そういうことだったのか。

私はもう望君にとっていらない存在。

ネットニュースで記事の内容を詳しく見ると前にも噂されていた子らしい。

記者がその子に直撃するとその子は意味深な笑みを浮かべていたそう。

―♪♪♪―

重岡さんからの電話だった。

A「もしもし？」

重岡「ごめんな、今時間ある？」

A「大丈夫です。」

重岡「記事…見た？」

A「…はい。」

重岡「そっか。俺やったらAの事そんな風に傷つけへんけど…。」

A「え？？？」

重岡「俺Aの事好きや。望の記事見て傷ついてるかもって思ったら気が気ちゃうくて…。俺の事少し考えてほしいねん。」

電話越しの真剣な声。

A「そんな事言われても…。」

重岡「返事は別にええよ。俺が伝えたかっただけやから。」

A「あ、ありがとうございます…。」

重岡さんの告白電話をしている間に気付かなかったがもう1件電話が入っていた。

望君だった。

小瀧【電話かけたけど電話中やったからメール送るな。記事の事はほんまに誤解やから。ちゃんと説明したいねんけどしばらく外でれなそうやからまた電話する。】

そんなメールが入っていたけれど私は返さなかった。

こんなに望君の記事を見てショックを受けると思わなかったし重岡さんからの告白にてんぱっている自分もいる。

どうすればいいのか分からないからとりあえず今は仕事に集中しようと思って気を引き締めて仕事に向かった。

重岡「あ、おった。」

職場に来たのは朝電話をしてきた重岡さん。

A「びっくりした。どうしたんですか？」

重岡「会いたなったから。もう行かなきゃなんやけど、ちょっと顔見れてよかったわ。じゃあ仕事頑張ってな！」

差し入れと言って有名なお店のカップケーキを渡してくれた。

A「ありがとうございます。重岡さんも頑張ってください。」

嬉しそうな顔をして手を振ってくれる重岡さんを見て私も嬉しくなった。