偶然と勘違いで始まった恋 (ページ13)

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A「今日なんかすごい偶然だね。さっき重岡さんも近くで撮影だったらしくてうちのお店来てくれたんだよね。」

小瀧「シゲが…？」

なんだか不服そうな顔の小瀧君。

小瀧「シゲと仲良かったの？」

A「仲良いってわけじゃないけど小瀧君と流星君が話してるの聞いてきてくれたって…。」

小瀧「そのさ…流星君っていうのもなんなん？？？」

だんだん機嫌が悪くなってくる小瀧君。

A「えっと…。どうしたの小瀧君…。」

小瀧「あ、ごめんな…。嫉妬。」

A「…え？」

思わぬ答えに驚いて車内が静かになる。

小瀧「シゲの話いきなりされるし俺は小瀧君やのに流星は流星やし、俺とおるときは俺の事だけ見て？俺の事も望って呼んでほしいねんけど。」

A「望君…。」

呼び慣れない呼び方をするのはやっぱり恥ずかしい。

小瀧「ええな。」

なんだか今日は色々な事が重なりすぎて頭がパンクしそうだ。

いつの間にかタクシーは小瀧君の言っていた居酒屋に到着して一緒に入る。

A「なんかおしゃれな店だね。」

小瀧「可愛い女の子連れてくるならこういうとこって思ってん。」

A「またまた。」

小瀧「ほんまやで。仕事落ち着いてからAちゃんと会う事ばっかり考えとったから。Aちゃんと行きたい店考えてたねん。」

A「なんか嬉しいねそれ。」

小瀧「Aちゃんも行きたいとこあったら遠慮なく言うてな。」

A「私、望君が考えてくれて私と一緒に行きたいところ、私を連れて行きたいところとかなら本当に嬉しいよ。」

小瀧「…可愛いやっちゃなほんまに。とりあえず生でええ？」

A「うん。おつまみは望君チョイスにお任せします。」

小瀧「せやなー。Aちゃん好き嫌いとかあるん？」

A「特にないからお気になさらずに。」

小瀧「ええこやね。それなのにあんまり大きくならんかったんやな。」

望君は私の頭をポンポンと撫でる。

A「ちょっと、小瀧君が大きすぎるだけで私は平均身長だからね！」

小瀧「そうなん？なんか女の子ってこんな感じなんやな。改めて緊張するわ。」

A「小瀧君が緊張すると私も緊張するからやめて！」

小瀧「ほんまにおもろいなぁ。」

なんだかんだ小瀧君とは凄く仲良くなれてきていると思ったのだった。