学年1のモテ男に告白されると思ったら勘違いでした

33話 ページ33

影山視点


荒い運転ではあるが静かな車内。


昨日徹夜したせいなのか急に眠くなって目を瞑る。



A「私、本当は高校帰宅部の予定だったんです。だけど入学してから少したって影山君から手紙で呼び出されて…恥ずかしい話なんですけど告白かなって思って緊張しすぎて影山君の話なんてよく聞きもしないでOKしたら部活の勧誘だったんです。今思い出しても勘違いしてて凄く恥ずかしいんですけど影山君が誘ってくれて凄くよかったと思います。部活大好きですしバレー見てるの楽しいですもん。」


俺が寝ていると勘違いしていたAさんは田中さんのお姉さんにそんな事を話していた。


つまり俺が都合よく解釈すればAさんは俺が仮に告白をしていたとしたらOKしていたということになる。


そう考えると気分が一気に明るくなってさっきまでの睡魔もどこかに行って心臓の音が車内全体に聞こえるんじゃないかってくらいうるさかった。


A「あれ？影山君起きたの？」


俺が話を聞いていたなんて知らないAさんは後ろを振り向く。


目が合うとやっぱり恥ずかしくて顔が一気に赤くなる。


A「顔赤くない？熱中症？大丈夫？」


冴子「温度下げるか？」


影山「大丈夫っす。」


こんな感情誰にも抱いた事がない。


Aさんに特別な感情を抱いている事には気づいていたがはっきりとわかって改めてAさんと接しずらい。



この感情が恋なんてわかるのはもう少し後の話だ。

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