ありがとう EH ページ15
いつもさ
Aが俺に笑顔を向けるとき、何だか気分がいいんだ
温かくて、穏やかな気持ちになれる
なのに今は複雑な気持ちになる
俺は今、どんな顔をしておまえのこと見てるのかな
EH「…いつ…から？」
「？んー…」
EH「俺が…ジミンと付き合うよりも…前？」
「…」
EH「…A、俺…全然気づかなくて…だから、」
「ヒョクが気にすることじゃない」
EH「え？」
「…悪いとか思ったりなんかしないでね。私が勝手に、好きになっただけだから」
俺が何度もジミンのことを相談した時、
今みたいに笑顔で、「頑張ってみなよ、ヒョク！」って応援してくれたよな
あの時どんな気持ちで…
「もーう！そんな顔しないで」
EH「だって…」
「…そういうところも含めて、好きだったのかな」
EH「へ；？」
「鈍感なくせに、素直で優しいところ」
EH「…ヤー」
「…お願い」
EH「…？」
「ヒョクに大切な人がいることは、ずっと前から分かってる」
EH「…」
「だから、お願い…私が、きちんと、また友だちに戻れるように…きちんと振ってくれないかな？」
Aを…振る…
そうしたら、Aはまた俺の友だちとして傍にいてくれるのか？
友だち、として…
Aは…俺を好きじゃなくなっていって…
そしたらまた、誰かを好きになったり、すんのかな…
なんて、何考えてんだろ、俺
そんなの…
そんなの、当然のことじゃんか
「ごめん、変なことに付き合わせて…」
EH「いや…あの…」
「…」
EH「…A」
「…うん」
EH「…ありがとう」
「！…」
EH「好きになってくれて、ありがと…それで…ごめん」
「…うん」
EH「ありがとな…」
「…何回言うのよ(笑)」
EH「！…だって、……本当に、そう言いたくて…」
いつかの夜、Aにケーキを送ったことを思い出す
あの時の彼女のように、俺は何度も『ありがとう』を繰り返した
「ありがとう、ヒョク」
最後のそのとびきりの笑顔に
『ありがとう』と同時に喉元まで出かかった何かを飲み込んだ
.
.
車に乗り込んですぐ、ジミンからの着信
何だか出る気になれなくてそのままスマホはしまった
こんな時こそ、傍にいてほしいのが誰なのかすぐに思い浮かんだのに
「大丈夫だよ、ヒョク」って笑っていてほしいのに…
窓を開けると夏の空気が車内に入り込んできて、
あと少しで何か浮かんで来そうな思考にもやをかけた
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ルル(プロフ) - マイさん» コメントありがとうございます！引き続きお楽しみ頂けるよう頑張ります！ (2022年3月14日 7時) (
レス) id: 9ec4afd1ba (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - 更新ありがとうございます✩やっぱり何度でも読み返したくなる作品です！今後の展開にめちゃくちゃどきどきします~（>_<） (2022年3月14日 3時) (レス) @page48 id: 4baad1fba0 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - くまこさん» お返事遅くなってすみません！また読んでいただけて嬉しいです、、、！更新激遅ですが、たまに覗いて頂けたら嬉しいです。 (2022年1月24日 2時) (レス) id: 9ec4afd1ba (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。嬉しすぎて、また最初から読み直しました。ありがとうございます (2022年1月3日 23時) (レス) id: 8ad2f05511 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - マイさん» 素敵なコメントをありがとうございます。更新ゆっくりではありますが、頑張ります！ (2021年12月30日 1時) (レス) id: 12fb071e85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルル
| 作成日時：2017年11月20日 2時
