...SHORT STORY...

素直な彼に：SJ SW ページ43

「あ…」


こちらへ歩いて来る彼


白のワイシャツがよく似合ってる


私に気付くと片手をあげて、ほんと…俳優さんみたい



「シウォナ…」



SW「Aヌナ、なんだか今日は会える気がしてたんだ」



「…うん」



ずっと、



SW「今日は暑いね、車から降りて少し歩いただけで汗かいちゃったよ」



「…」



SW「…今日は髪結んでるんですね、似合ってる」






いつも私に好意をもっていてくれてた彼






「…ありがとう」



SW「…ぷはっ」



「！…なによ」



SW「いや、なんだかヌナが素直だなぁって(笑)」



「…別に」



SW「ははっ、怒らないで？」




時折くれる告白のような言葉を、私は今みたいに素直に返さず適当に流してた



だってその気持ちにうまく応えられないと思ってたから








くしゃりと私の頭を撫でる大きな手をそっと掴むと、



少し驚いたような彼の顔






あー…



こうならないと気付かないなんて…




「ちゃんと、元気でやってね」



SW「…」



「身体気を付けて…」



SW「(笑)…うん、ありがとう」




「…」



SW「…ヌナ、泣かないで」




「…泣いてな…っ」





逞しい腕が、私をぎゅっと抱きしめる



いつも必要以上なそのスキンシップに照れくさくて突き飛ばしてたのに



今はそれを必要としてる自分が居るなんて



ほんと、こんな時に、気付くなんて…





「二年後に、ちゃんと…返事するから」



SW「…え？」

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