...SHORT STORY...

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「なにが…」

DH「俺、Aにそんな風にされんの嫌だ」

「…は？」

二人分の缶を置いたドンへが、もぞもぞと身体の向きを変えて、私を見る

「…！」

なんか、嫌な予感がしてその場から逃げようとしたのに、ぐっと引っ張られて…

あっという間に、ドンへの腕の中だ

ほんと、今日は…何？



「ドンへ、何？」

DH「だから嫌だよ」

「…なにが」

DH「そんな風に、普通にされんのやだ」

「…ふつう、って…？」

DH「こんなに、くっついても…何とも思わないみたいなA見ると…やだ」



何それ…

だって今まで、ドンへの方こそ何でも無い顔して、肩貸してくれたじゃん

くっついてても平気そうな顔してたのに



DH「俺はいっつも、俺ばっかりいっつも…どきどきしてるのに、」


は？


DH「Aに触れられると、俺ばっか幸せで…そんなの、つらいよ…俺」

「…」

DH「俺の事、少しも男だと思ってないじゃん…やだ」

「別に、そういうんじゃ…」


言いかけて、またドンへの腕に力が籠って、戸惑う



DH「それに、俺の知らないとこで…他のメンバーと会うのも…やっぱやだ」

「だからそれはさっき…」

DH「嫌なの、Aが誰かのものになるのは…やだ」

なんて、涙声で言われてしまえば、もう動けなくって、

「…」

何も言えなくて…





ドンへ、それって、どういう意味なの？





しばらくそのままでいたら、

「！…ドンへ、や、」

耳のあたり、またふわふわとドンへの唇が触れる

はむ、って食べられるみたいにして、

こんなドンへは、私は知らない

だって私たち、こんな関係ではなかったから

一度だけだったから、

あの夜、







DH「あの日俺たち…キス、したじゃん…」







一度キスしただけだから









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