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「イェ…「今日は月が綺麗だな…」
「…え？……うん…」
言ってしまいたくなる、仕方ないことなのに…困らせるだけなのに…
行かないでって…
「側にいるよ」
「え…？」
まるで私の心の声が聞こえたみたいに、私の頭上から彼の言葉が降ってくる
「イェ…ソン？」
くるっと私を自分の方へと向き直させると彼は突然唇を重ねてきた
優しく激しく、どんどん深くなる口づけ
ほのかに香る煙草の香り、私と同じシャンプーの香り、そしてこれは……
ああ、イェソンの香りだ…
私を安心させる、ほっとする匂い……
そっと唇が離れると、コツンとおでこを合わせるイェソン
「泣くなよ…」
「だって……」
「そんな、今すぐ行くわけじゃないだろ？まだ時間だってある」
「…うん」
彼の温かい手が頬を伝う涙を拭ってくれる
それからぎゅっと抱きしめると、彼は私の耳元で話しだす
「どこへも行かない。側にいるよ」
「…う…ん」
「会えなくても、俺はおまえの側にいるし、俺の側にはおまえがいる」
「うん…」
「そう、思ってて…」
「うん………」
「待っててくれるか？」
その言葉とともに背中に回された腕に力がこもったのが分かった
だから私は…
「…もう、待ってて欲しいなら最初からそう言えばいいでしょ？」
それからイェソンは少し驚いたように私の顔を見て…
「待っててくれ…」
その瞳がまた優しく弧を描いて、そう言った
「うん、待ってる」
「……」
「寝よっか…？」
「………手」
「…？」
「つないでいいか…？……手…」
「…うん」
２人で寝室まで歩いて行く時も、ベッドに入って眠る時も、おやすみって言い合った後も、その手はずっとつないだままだった
つないだこの手は離さないから…
少し離れてしまった時は、恥ずかしがるあなたがつなぎやすいように私からまた手を伸ばすね？
だから、安心してね？
いってらっしゃい…イェソン…
おわり
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ルル(プロフ) - SK ジンニムさん» 読んでいただいてありがとうございます！他のお話もキュンキュンしてもらえるように頑張りますね＾＾ (2019年8月27日 23時) (
レス) id: 84ad280061 (このIDを非表示/違反報告)
SK ジンニム(プロフ) - こんにちは！リョウクのお話…めちゃくちゃキュンキュンしました…最高です！他の作品も頑張ってください！ (2019年8月27日 1時) (レス) id: 4e5b2c9bbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルル
| 作成日時：2015年8月13日 3時
