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滲む ページ3

タクシーに強引に乗せられて、



KH「◯◯までお願いします」



この人も強引に乗ってきて…



「一人でも帰れるのに…疲れてるんだから宿舎先でもいいよ?」


KH「俺を女性を残して帰るひどい男にしたいんですか」



いつかの雨の日みたいなことを言って…



「(笑) ありがと」



タクシーが走り出す



KH「…どうだった?今日…」


「ん?ああ、楽しかった!ワインも美味しいし、皆も優しくて」


KH「ふっ、ヌナ本当にギュライン入りなよ、あいつらも喜ぶ」


「え、私もう加盟したじゃん(笑)」


KH「そっか(笑)」



それから無言になって…走る対向車を、ぼうっと眺めてた

ふいに肩を叩かれて、振り返ると、



KH「大丈夫?」


「え…」



なんでキュヒョンがそんな切ない顔してるの…?



KH「涙…」


「え、あ…」



気付いたらまた流してた…



「なんだろ、酔っぱらっちゃったな〜いやほら、人の恋愛の話聞いたらさ!なんかいいな〜って!」



あ、どうしよ…

どんどん対向車が滲んで見えなくなって…



KH「ヌナ」


「なに」


KH「こっち見て」


「やだよ」


KH「こっち見ないと涙拭けない」


「泣いてないよ」


KH「また嘘つく」


「嘘じゃないよ」


KH「いいじゃん、俺もう見たことあるし」


「…」


KH「ん、拭くよ?」


「…」


KH「はい、ハンカチ、必要なら持ってていいから」


「…いいな、恋してて」


KH「ん?」


「ミノはいいなって…恋してるなって…」


KH「…ヌナも恋してるでしょ」


「…」


KH「恋してなきゃそんな涙流さないよ」


「だから泣いてない」


KH「意地っ張り」


「うるさい」


KH「いいよ、俺の前では泣いてて」


「…」


KH「俺ら仲間でしょ」


「…」


KH「逃避行の(笑)」


「ヤー…」



目元を触ったキュヒョンの手は温かくて、またちょっと涙が出た

気付いたらそのまま寝てて



運転手「お客さん、着きましたよー」


「あ、はい!」


KH「…」


「えっと…」




走り去ってくタクシーを、大きな男を支えたまま見送った

タクシーを待たせるのも悪くって、結局一緒に降ろしちゃったけど…



「キュヒョン、起きて?」


KH「んー…」


「もー、酔っぱらい…さっきまで平気たったのに…」


KH「…ねむ」


「はあ…とりあえず家入るね?タクシーまた呼ぶから、それまで家で待ってて?」


KH「んー…ヌナー…」



誰かに見られても大変だし、とりあえずキュヒョンを支えながら家へ運んだ

勘違い→←羨ましい



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作者名:ルル | 作成日時:2015年8月13日 1時

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