バカな彼女 DH ページ1
撮影が終わって皆が帰り支度を始める中、俺は座ってぼうっと目の前の二人を見ていた
仲良さそうに話す二人
俺と同い年のメンバーであり親友、ヒョクチェ
そしてその向かいで楽しそう話を聞いている彼女は…
俺たちのスタイリストのA
俺はアホの子、なんてペンたちに言われてるけど、そんな俺でも分かるくらい…
Aは本当に…
バカだなぁって思うんだ
DH「二人でなぁに楽しそうに話してんの？」
EH「わ、ドンへ！急に飛びつくなよ…ったく」
DH「だーかーら、何話してたの？」
ヒョクを後ろから抱きしめて、二人の会話に割り込む
「今日の撮影で使ってた衣装、気に入ったんだって」
EH「Aが取っといてくれるってさ！カラーとかいろいろ種類あって、どれがいいか相談してんの」
DH「ふーん…ねぇ、俺もヒョクと同じの欲しい！」
EH「なんでいっつも真似すんだよ、別にお揃いじゃなくても…」
DH「えー！なんで？ダメ？」
「本当にドンへはヒョクのこと好きだね」
彼女がくすくす笑っている前で「しょうがねぇな…」と呟くヒョク
「こっちの色ならドンへ似合いそうだし、ヒョクはこっちのに…」
EH「あ、ごめん！ちょっと電話出てくる…」
その一言で、Aが言葉を止めて目線を下げた
EH「もしもし、ジミン？」
そしてその名前を聞いて少しだけ、切なく笑ったのを見落とせなかった
そんな顔、しないで…
DH「A、俺今日他にも気になるのあったんだけど」
「え？あ…ほんと？じゃあヒョクのと一緒に買い付けておくよ、どれ？」
本当はそこまで欲しかった訳じゃないけど…
でも…
俺まで黙っていたら、Aがどんどん小さくなってちゃうような、そんな気がして…
EH「あはは、違うよ！ほんとに！す、好きだって…」
照れくさそうに電話相手に甘い言葉を語るヒョクチェ
小さな声で伝えたつもりでも、隣りにいる俺には…Aには十分聞こえてる
Aには多分好きな人がいる
それはきっとヒョクなんだと思う
だけどヒョクには恋人がいる…
そんなに切なそうに笑うAに気付いたのはいつだったかな
好きな人に好きな人がいるなんて、絶対につらいのに…
ねぇ、Aは本当にバカだなぁって、俺思うんだ
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作者名：ルル
| 作成日時：2015年8月13日 0時
