７０ ~話がしたい ~ ページ30
たまにしかお会いしないお偉い方たち数人が難しい顔で待っていた
マネオッパが経緯を説明すると、深くなる彼らの眉間のシワに不安が増す
「私の責任です。こんなにも事が大きくなったのは皆に内緒で強行したからです。彼らが来てくれるとまでは想像出来なくて、本当にすみませ…」
「誰も君を責めてないんだよ」
「え…」
顔を上げると、彼らは困ったような顔で私を見てた
「あの…」
「本来ならもっと私達が配慮して、誰一人傷つけずに済ませたかった…君のこれからのことを考えすぎて今回のイベントも予定よりずっと早く進めてしまったしね」
「それは私も…」
「君が活動したがってたことは知ってる。だけど何を優先すべきか私達が見誤ってしまった。本当にすまない」
「そんな！顔を上げてください！」
焦って隣を見ればマネオッパも驚いた顔をしてる
「君の挨拶…映像で聞いたよ…私達も君が思っている以上に君を助けたいと思ってる。もっと君を助けたいし、大事にしたいんだよ…今回のことでは、守りきれなくて本当に情けないし、申し訳ない。二度とこんなことがないように、今まで以上に君を守りたい」
「…は、い」
「だから、君ももっと私達を頼って欲しい。もっと信頼してほしい」
「あ、あの…報告が遅くなって本当にすみま…」
「いいんだよ、気付かなかったのも私達だ。これからもっとお互いに歩み寄ろう」
「は、はい！」
「はは(笑) そんなに緊張することはないのに。君はやっぱり昔から変わらないね…だからあの子達も君が好きなんだろう…」
「？？」
「あのペンだが…いいんだね？君に任せて」
「！…はい、私が話します」
「分かった、君に従う…ああ、それと」
「？…はい」
「イトゥクとユノには…よくお礼を言いなさい。君のためにたくさん話しに来てくれたから」
「！…はい、ありがとうございます」
部屋を後にしようとして、振り返る
「あの…」
「なんだい？」
「あの、私、信用してないとかじゃないです……」
「？」
「皆に言われて気付いたんですけど…なんか、素直に甘えるのが下手、みたいで…その…これからはもっとたくさんお話したいです」
「…」
「だ、だめですか…；？」
「ははっ(笑) 君は本当に(笑)」
「；？」
「いつでも来なさい。私も君とたくさん話がしたい」
「！…はい！」
「さぁ、もう行きなさい」
「あの子はもっと、大きくなるんだろうね」
ドアが閉まって、一つ息を吐く
MG「行くか」
「うん」
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作者名：ルル
| 作成日時：2015年8月12日 17時
