彼と彼女と幻の民の魔法契約 (ページ50)

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合宿と帝国の刺客2 ページ50

レムリア「じゃあ荷物を部屋に置いて早速練習開始…」

ビュンッ！！

ドッカ──ン！！

「ひゃーっ」というフィオの悲鳴が聞こえた。

トラ「フィオちゃーん！？」

A「あぁ…そっかフィオ……飛べないというか魔力が大きすぎてコントロールが……」

案の定、ぶつかって崩れた壁の瓦礫から、フラフラになったフィオが出てきた。

ダルシア「やめた方がいいですよ！死んじゃいます！」

フィオ「で、でも一瞬飛べた気がするんです……」

レムリア「へぇ……予想以上に魔法使えないんだ……(ボソッ」

フィオがAに駆け寄る。

フィオ「あ、あのA、飛び方のコツとか教えてもらえませんか？」

A「もちろん！ならターフェも……」

２人が振り返るとそこにターフェはいなく、かわりにレムリアが立っていた。

A「レ、レムリア先輩…？」

ターフェ君ならあっち、とレムリアの指差す方を見ると、リビアンに無理矢理連行されていくターフェがいた。

A・フィオ『あ…』

レムリア「僕も教えるよ。この合宿では先輩が先生代わりだからね」

フィオ「あ、ありがとうございます！」

A「お願いします！」

レムリア「じゃあ、練習しようか……
フィオさん、やってみて」

はい！とほうきにまたがるフィオ。

フィオ「『飛べ-ヴォレ-』！！！」

ズド──ンッ！

A「ひゃーっ！フィオー！！」

レムリア「駄目か…」

トリフィ「レムリア先輩！止めた方が賢明かと！」

大丈夫ー？とAと一緒にフィオに歩み寄るレムリアを、ターフェはじっと睨んでいた。

その晩。

サファ「フィオ大丈夫？」

フィオ「サファとAのおかげで大丈夫だよ！」

サファとAは回復魔法を使ってフィオの怪我を治していた。

リビアン「このクラスで最後まで飛べなかったのはユークレースさんだけだったわねぇ～」

ダルシア「と、飛んではいましたよ！一瞬だけ…」

A「フィオは魔力が強すぎるからね」

サファ「そうだよ！明日ボクも付き合うから」

フィオ「私は居残りですが……
明日は長距離飛行訓練ですよね？サファは……」

サファ「仮病使ってここに残るよ」

A「え！？いいな、私もそうすればよかった……、私、明日残れないや……ごめんね……」

フィオ「いえいえ、そんな……むしろ行くべきです！」

サファ「うん、楽しんできてね！」

電気消しますよ～！というダルシアの声でその日を終えた。