彼と彼女と幻の民の魔法契約 (ページ37)

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記憶と友達の条件2 ページ37

フィオ「そういえばAは私が起きたときにはもういませんでしたね……」

サファ「え？それって大丈夫……」

ターフェ「待たせたな、お前達」

A「ご、ごめんね！遅れちゃって！」

空から降りてきたのは、遅れたことに悪びれる様子もないターフェと申し訳なさそうにしているAだった。

サファ「え！？なんでAとドブ野郎が一緒にいるの！？大丈夫！？Aなにもされてない！？」

A「う、うん？だ、大丈夫！ってサファ！服かわいい！マリンも似合ってるね！」

サファ「あ、ありがとう！」

マリン「ありがとう」

ターフェ「雑草をおど……説得するのに少々時間がかかった」

A「こら、ファントムさんでしょ！
ターフェ、ファントムさんに分厚い書類をいきなり渡して……すごく申し訳なかった……」

マリン「書類？」

ターフェ「全学年で怪しい奴の目星をつけろという話だ。マリン、お前の話通りならまだスパイはこの学園の中にいる」

マリン「うん、誰かはわからないけど……
５学年あるし、さすがに時間がかかりそうだ…」

ターフェ「５月の初旬に馴れ合いという名のみんなで仲良くなろう郊外合宿という行事があるだろう。
私はそういうのは吐き気がするほど嫌いだがスパイにとってはAやフィオが外にでる貴重なチャンスだ」

マリン「確かに……ところでターフェ君って友達いる？」

ターフェ「そんな面倒なものいらん」

マスグラ「『昔』に１人いましたね～
友達というか愛する人が～
今もいるんじゃ…」

ターフェ「よし、どの温度で燃やされたいか言え」

気を取り直すターフェ。

ターフェ「それで５月に向けていわゆる作戦会議がしたい。
レマン帝国のやつらが学園長の情報は知っているとして、Aとフィオの顔はどこまで知られている？」

マリン「俺を含めた１３人の皇子・皇女は写真を貰って知っているよ。
フィロ姫と幻の民を捕らえ皇帝に献上した者に次の帝位を与えるって言われたからね」

ターフェ(２人を別々の奴が捕らえた場合はどうする気なんだか)

マリン「その中で誰かはわからないが他国の情報屋にA君とフィオ君の顔を流している。
捕まえてもらえれば万々歳のような奴らもいるんだろうね」