彼と彼女と幻の民の魔法契約 (ページ11)

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運命と因果のバディ5 ページ11

フィオが杖を構える。

ターフェ(フィオの魂の具現化「黙示録」……)

男「『それを得たものは世界を得る』なんて大袈裟な言い伝えがあるが……」

また男は銃をうつ。

男「それは使い手が伴えばの話だ」

バンｯｯ！！！

フィオにむかってはなたれた攻撃をAが防ぐ。
そして、ピンポイントに男の銃だけを狙い、Aの詠唱無しの魔法があたる。

男「！？…さすが最強の護衛だぜ！！……っておい待て～！！」

ターフェが２人の手をとって逃げる。

走りながら会話が繰り広げられていく。

ターフェ「君、杖が使えないのになんであんな無茶をした」

フィオ「どうして…そのことを……」

ターフェ「私もアルカンジュ出身だから知っているが、その杖はすごい力を秘めているんだろう？」

不敵に笑うターフェが続ける。

ターフェ「そんなすごい杖を君がちゃんと使いこなしているなら、国が戦争で負けるわけないじゃないか。簡単な話さ」

A「…そうだよ。だから、フィオがちゃんと杖を制御できるようになるために学園に来たんだ」

やっぱりという顔をしているターフェ。

ターフェ「ともかく……君はAや私とバディじゃなかったら危なかった。その杖を見せればビビって相手が逃げると思っていたのなら、君の頭はお花畑だな。ショートケーキより甘いお姫様だ」

A「…………」

マスグラ(マスター、A様が睨んでますよ)

ターフェ(おっと…言い過ぎたか……あいつに睨まれてはたまらん)

嫌な空気になりかけたとき、フィオが口を開いた。

フィオ「……ターフェの言うとおりです。私が甘かった。だから今は、ターフェの言うことに従います！教えてください！この窮地から脱する方法を！」

ターフェ「……いいのか？Aに任せればあいつらごとき…」

フィオ「あ、い、いえ…」

A「わ、私あんまり強くないから…」

ターフェ(なるほどな、意地でも力量はあかさない気か………まあいい)

ターフェ「…わかった。じゃあ、君の杖を私に使わせてくれ」

ターフェがフィオの黙示録にふれる。

フィオ「え！？この杖にふれられるの！？」
(この杖にふれられるのはAくらいだと思ってた……)

A(ターフェって何者…？)