大切な日常 - junki ページ12
-his side-
昼休み、学食に来たら俺の彼女が見えた
「Aやっほー」
『あー純喜』
あー純喜てなんやねん
どうやら友達との会話に夢中らしい
おかげさまで俺と目が合ったのは0.2秒ぐらい
あまりにもあっさりしてるから、隣にいる瑠姫にも鼻で笑われた
瑠姫「お前の彼女あんなさっぱりしてたっけ？」
「うーん、さっぱりってゆうか落ち着いてるからなぁ」
「ほんでも昔はもうちょいニコニコしてた気いすんねんけど」
瑠姫「ふーん」
瑠姫もあっさりしすぎやろ
寂しなってくるわ
『純喜』
なんでか知らんけど目の前にAがおる
「あれ？さっきの友達は？」
『帰った』
『明日って試合あるんだっけ』
え、来てくれるってこと？
「あるけど、」
「来てくれるん？」
気候も微妙やし、明日の試合は大したやつじゃないから誘ってなかったんやけど、
『暇だし行こうかなって』
「ほんま？」
「明日は11時から始まるやつやけど、」
『11時ね、いつもの場所？』
「おん、西高の横んとこ」
『分かった、じゃあまた明日』
Aから試合行くって言ってくれたん初めてな気がする
インドア派やし、あんまりサッカーに興味ないんやと思ってたんやけど違ったんかな？
瑠姫「ニヤけすぎ」
瑠姫「空回りして足引っ張んなよ」
瑠姫の存在忘れてたわ
ほんで空回りてなんなん、失礼な
「引っ張らへんし」
「この前もめっちゃシュート入れたやん！」
瑠姫「はいはい」
「最近調子ええねん」
瑠姫「いやだからそれが＿＿」
なんか言ってるけど聞き取れへん
よし、明日思いっきり決めたろ
翌日
試合前にAと会おうと思ってたけど、全然時間無くて会えへんかった
待機してる場所から目を凝らしてAを探すけど見つからん
服の色ぐらい聞いとけば良かった、と少し後悔する
後輩「先輩ー？円陣組みますよ」
「ああ！ごめん行く」
「やったな！」
試合は無事勝利
前半は思い通りにいかんかったけど、後半調子が出てきて勝つことができた
なんかそのタイミングでAの声が聞こえた気がするんよな
気のせいやと思うけど
あ、この後会えへんかな？
暇って言うてたし、連絡してみる
［今から会える？］
すぐにイエスの返事がきた
居場所を聞いて、Aの元に向かう
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作者名：桜桃 | 作成日時：2023年10月21日 14時
