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よし、できた。
『しおーん、これでいいと思う？』
「すごいな」
「ええんちゃう？誰か分からんけど」
求めてた言葉をもらえたので顔面は完成。
ドンキの袋を持って寝室に向かう。
「着たー？」
なぜか待たれているので、汐恩のとこに行く。
『どう？変じゃない？』
「えぐ、ガチでこれで行くん？」
『やばい？』
「別の意味でやばいけど」
さっきから色々言ってる理由が分かった。
もうちょっと素直な言葉で言ってくれてもいいのに、笑
「そもそも寒ないん？」
『暖房効いてるから多分大丈夫』
「まじで襲われんで？」
『大丈夫だって』
『ベイマックスみたいな店長いるし』
「wwwww」
「今日何時まで？」
『8時』
「迎え行くわ」
スマホをいじりながらそう言った汐恩は多分アラームをかけている。
喧嘩になってもおかしくない状況なのに、やっぱり汐恩はめちゃくちゃ優しい。
「行きも全然着いてくけど」
『それは大丈夫(笑)』
『まず汐恩パジャマじゃん』
「着替えぐらい3秒あればいける」
真剣な顔して言うからちょっと笑っちゃう。
さすがに申し訳ないから、送ってもらうのは断った。
そしたら「翔也ん家でも行こかな」って呟いてる。
翔也くんのお家には一度お邪魔したことがあるけど、私のバイト先からめっちゃ近い場所。
なんだか可愛く思えてきて、思いっきりチューしてあげた。
「おま、びっくりするわ」
「ほんで顔怖いねん」
『あ、忘れてた』
「ほんまに知らんで(笑)」
『私そろそろ行くね』
「まって、」
腰を抱き寄せられてチューされた。
汐恩の顔には血の色をしたリップが付いてる。
「帰ってきたら覚悟しといてな？」
信じられないくらいかっこよくて悔しくなったから真顔で『分かった』と返しておいた。
少し拗ねた汐恩くんと過ごす夜はまた別のお話。
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作者名：桜桃 | 作成日時：2023年10月21日 14時
