戻れるのなら戻りたい (ページ21)

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月曜日の1限ってなんでこんなにきついんだろ？

なんて思いながらも10分前にお決まりの左端の席に座ってテキストを開いてる自分は中々偉いんじゃないかと思う

いつもこの隣にはミナミっていう2年になってからめっちゃ講義が被る友達がいるんだけどなぜか来ない

LINEも入れてみたけど既読付かないし寝坊？

そんなことを考えてたらあと2分で始まってしまう

電話するタイミング完全に逃した

｢はい、皆さんおはようございまーす｣

始まっちゃった。

結局隣の席が空いたまま講義が終わった。

とりあえず電話してみる

『もしもし？』

ミナミ「ごめん、連絡くれてたよね｣

『なんかあった？』

「ちょっと色々、｣

『大丈夫？今家？』

「ううん、さっき着いた｣

『どこ？2限も被ってたよね？』

「大丈夫だからAは2限行って｣

『いいから、今どこ？』

「...入ってすぐのトイレ｣

えっと、ここで合ってるよね？

ひとつだけ扉閉まってるから声を掛けてみる

『ミナミ？』

ｶﾞﾁｬ

ミナミ「ごめんね、Aも2限あるのに｣

『ううん、やっぱ大丈夫じゃないじゃん』

「ん、、(泣)｣

『話せる？一旦外出よ？』

『ここ座ろ』

『ねえ、どうした？』

「...引かない？｣

『うん』

「えっとね、、痴漢｣

『えっ』

『その、何、された？』

「触られて､なんか付けられて｣

「ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ」

『ごめん、思い出したくないよね』

『気持ち悪い？袋とかいる？』

たまたまカバンに入ってたコンビニの袋を渡す。

「ごめん、汚い物見せちゃって｣

『ううん、ちょっと水買ってきていい？』

「うん｣

いつも穏やかでニコニコしてるミナミの虚ろな表情に心が痛くなった。

何もできなかった自分に嫌気がさす。

『うがいできる？』

「うん｣

「落ち着いた、ほんとありがとう｣

『ううん、どうするこの後？』

「私4限まであるからお昼食べて出る｣

『じゃあ私もそうする！笑』

「ははっ、時間あるし外で食べてく？｣

『そうしよ！』

「メイク直してきていい？｣

『うん！』

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