． ページ15
．
｢私そんなこと言われたらすごいわがままになっちゃうよ？｣
｢全然かまへん｣
｢晋太郎の時間無くなるかも｣
｢Aと居れるなら良いわ｣
｢めちゃくちゃ重くなるかも、｣
｢それはお互い様や｣
｢…本当？今してほしいことたくさん言ったら迷惑じゃない？｣
｢全然？むしろ嬉しいわ｣
月明かりだけが照らす空間で
うっすらと見える晋太郎は優しく笑っていた。
｢…じゃあ、もっとハグして｣
そう言うと抱きしめる力が強くなる。
温かくて心地いい。
｢背中、とんとんってしてほしい｣
大きな手が背中に優しく触れる。
ゆっくりと、一定のリズムでとんとんされて、とても落ち着く。
それからだんだんとうとうとしてきたけれど
そこでまたあの部長のことを思い出してしまった。
咄嗟に晋太郎の服を掴む。
｢大丈夫。大丈夫やで｣
そう言ってくれる間もずっと強く抱きしめてくれていて
背中を優しく叩いてくれる。
｢立ち向かうだけやなくて
逃げるっていう手もあるんやで。
案外罪悪感ないねん…って言うのは俺だけかもやけど、｣
逃げる、か…。
その言葉を聞いて、ぱっと頭に浮かんだことがあった。
｢晋太郎、寝る時間なくなっても平気、？｣
｢？、俺は別にええけど、｣
晋太郎の了承を得たので
すぐに晋太郎の胸の中から飛び出して
大きな口にキスをした。
｢…腰が痛いっていって逃げるの、どうかな、｣
そう聞くと晋太郎はニヤリと笑った。
｢さすが俺の彼女やなぁ…最高や｣
晋太郎は素早く私の上に覆いかぶさって口付けた。
｢アイツに触られたところ、全部綺麗にしたるから｣
優しさとか怒りとか、
色々な感情が詰まった晋太郎の目はギラギラしていて
怖かったけれどひどく魅力的だった。
これからはもっとたくさんわがままを言おう。
｢晋太郎…いっぱい触って？｣
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 240人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もちのあ(プロフ) - あさのさん» こちらこそありがとうございました！上手く書けているか自信がなかったのでとても嬉しいです（ ; ; ）ありがとうございます！ (2022年8月6日 15時) (
レス) id: 52e71e660b (このIDを非表示/違反報告)
あさの(プロフ) - もちのあさん» リクエスト応えていただきありがとうございます〜！川西さんめっちゃ良いです！ドキドキしました！何回も読み直してます〜◎◎ (2022年8月6日 2時) (レス) id: 82089d994b (このIDを非表示/違反報告)
もちのあ(プロフ) - がーさん» わーリクエストありがとうございます！ 了解致しました！遅くなってしまうと思うのですが書かせていただきますね！ (2022年8月6日 2時) (レス) id: 52e71e660b (このIDを非表示/違反報告)
がー(プロフ) - リクエストよろしいでしょうか、！盛山さんで、ミュージシャンの年下彼女のお話が読みたいです、、！！ (2022年8月6日 0時) (レス) id: 119bcec416 (このIDを非表示/違反報告)
もちのあ(プロフ) - あさのさん» リクエストありがとうございます！川西さんで嫉妬束縛、了解致しました!! (2021年10月3日 22時) (レス) id: 52e71e660b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もちのあ | 作成日時：2021年9月6日 12時
