71:優しさ ページ21
小瀧
「俺、年上好きっすけど…。
それ以上に、陰口叩く奴大嫌いなんすよ。」
『…え？…いや、さっきのは別に…』
小瀧
「先輩みたいな女、大嫌いなんで。
二度と俺の名前、口にせんといて貰えます？
それと、さっきのやり取り全部淳太にも伝えときますね」
「ちょっと待って…」
泣き出す小瀧くんファンの先輩と
焦っている中間先輩ファンの先輩に向かって
ホースの水を思い切りかける小瀧くん。
「キャー。何するん！やめてや！冷たい」
小瀧
「嫌なもんは水に流せ、て言いますやん。
はよ消えてもらえます？目障りなんで」
いつもみんなの前で
優しくて可愛らしい弟キャラの小瀧くんなだけに
無表情で淡々と話す姿は
同一人物とは思えないくらい黒いオーラが出ていた。
先輩達が去っていったのを見て
ホースの水を止め中へ戻って来ると
動かなかった自動空気入れを分解し修理し始める小瀧くん。
小瀧
「あんな奴らの言うこと、気にすることないで。
あーゆー奴は、心が腐ってんねん。
(人2)はブスちゃう。
少なくとも俺は、可愛いと思ってんねんから」
(人2)「…ありがとう」
きっとお世辞だと思う。
だとしても小瀧くんの優しさが素直に嬉しくて
小瀧くんが先輩達に言い返してくれたおかげで
少しだけ気持ちがスッキリした。
小瀧「よし。コンセント入れてみて」
小瀧くんに言われ自動空気入れの
コードを接続すると
さっきまでピクリともしなかった機械が
音を立てて動き出した。
今までの努力はなんだったのか…
今度はちゃんと外へ出てボールを膨らませる。
ボールはあれよあれよと膨らみ
たった数分で２つともパンパンに膨らんだ。
重岡「おっ！大玉出来とるやん！でっかぁぁあ！」
藤井「こんなデカイんや」
お昼休み終了目前になってようやく現れた重岡、藤井。
今までの私の苦労も知らず
大玉を見てテンションの上がる２人にムカついた。
こっちは昼ごはんすら食べれてないんですけど！
そういえば朝ごはんも食べてないんだった…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1438人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もか - このお話とっても面白いです！更新がんばってください！ (2016年4月7日 18時) (
レス) id: 3abdc24b45 (このIDを非表示/違反報告)
リン - この小説今まで読んだ中で1番ハマってます(´O｀)これからも更新頑張ってください！！楽しみにしてます！ (2016年3月11日 9時) (レス) id: ea1529c9dc (このIDを非表示/違反報告)
神楽珠琴(プロフ) - とても面白いです！その上、より良い作品にしようと、更に頑張っている作者さん、ほんとスゴイです…!! (2016年3月6日 20時) (レス) id: 7dcc3fc882 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 楽しく読んでます！更新楽しみです！ (2016年3月5日 1時) (レス) id: 57c3388902 (このIDを非表示/違反報告)
Ａｉｓｕ - 更新楽しみにすぎます！応援してるので頑張ってください！ (2016年3月4日 19時) (レス) id: 57e4694914 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りのん
| 作成日時：2016年3月2日 23時
