１７５話カテナチオカウンター５ ページ6
「Aのシュート……くぅ〜、やっぱ痺れるぜ！」
守はどこか嬉しそうだ。
カテナチオカウンターが完成した今なら……彼の本当の力を引き出すこともできるだろう。
豪炎寺がカステーロに近づいて声をかける。
「A……なんだな」
「……うん」
「「！」」
カステーロはゆっくりとキャップを取った。
その目は、すでに光にあふれている。
イナズマジャパンを見渡して、にっと笑う。
「お待たせ、みんな」
「！A……！」
「馬鹿な、カステーロ……！」
影山がわなわなと震えている。
Aは影山を見つめ叫んだ。
「父さん……見てて、私の本当のサッカーを！」
「カステーロッ……！！」
ボールがフィールドから出たことでホイッスルが鳴り響く。
するとミスターKと俺、そして目覚めたカステーロだけの世界が広がった。
俺はミスターKに声をかける。
「凄い監督です、あなたは。
このタクティクスなら、あらゆる攻撃を無効にし、攻撃に転じることができる。
やはりあなたはサッカーを愛し、知り尽くしている！！」
「違う！私は憎んでいた……私からすべてを奪ったサッカーを！」
「サッカーを愛していない人間が、これほどの戦術を編み出すことなどできない！」
「サッカーを壊すためには、サッカーを知らねばならない！それだけだ……！」
「それは違うよ、父さん」
カステーロが一歩前に出る。
「私とフィディオで、父さんが指揮したすべての試合記録を見た。
それで一緒にいて分かった……あなたのサッカーの中にはいつも影山東吾がいたことに。
自分の目指すサッカーを託せるプレイヤー、その可能性を見出したからこそ父さんは鬼道やデモーニオに全てを教え込もうとしたんじゃないの！？
そして、私にも……！」
「っ……！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 114人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
