１７４話カテナチオカウンター４ ページ5
試合が再開されイナズマジャパンのスローインから始まる。
だけどそのボールを素早くカステーロが取った。
「通さない！」
染岡がカステーロの前に立ちはだかる。
これでは抜くことができない……そう思っていた。
しかしカステーロはアンジェロの方を向く。
そして、真っすぐパスを……出した。
「アンジェロ！こっちだ！」
「(今確かに、カステーロと目が合った……！)フィディオ！」
パスがやっとつながった、これで行けるぞ！
あの人の、あの高度な動きが俺にできるだろうか……だがやるしかない！
「いくぞ！」
あの人と同じ動き、常にボールをフォーメーションの中心に……！
「走りながらも、俺たちの距離が一定に保たれているだと！？」
「フィディオがコントロールしているんだ！俺たち全員の動きを！」
「フィディオの動きで分かる！分かるよ！」
「次のどこに、どのタイミングで動けばいいのかが！」
これがあの人の……影山東吾のサッカー……！
オルフェウス全員の動きも、イナズマジャパンの動きもすべて把握できる！
「やめろ！私のすべてを壊したあの男のプレイなど！」
ミスターKが初めて声を荒げた。
「いえ、辞めません！あなたが求めていたサッカーは貴方の父、影山東吾が中心に来ることで完成するのですから！」
ボールを持った鬼道が上がってくる。
素早く取り囲み、味方をもパスできないように封じ込めた。
「サッカーを愛するものだからこそ、作り上げることができた完璧な必殺タクティクス！！
カテナチオカウンターだ！！」
俺は鬼道からボールを奪い、前線に上がっていたカステーロに大きくセンタリングをした。
「いけ！カステーロ！！
君の『
「……うん」
彼はノーマークで上がっていく。そして守と一対一になった。
「こい！A！」
守は彼の何かを感じ取ったのか、気合いを入れた。
カステーロはふっと優しく微笑んだ。いつもの闇を感じる雰囲気ではない……！
「……
背中に翼が生え、空に飛び立った。
光がカステーロを包み込み、ボールにさらに光が凝縮された。
「イジゲン・ザ・ハンド！！ぐああああ！！」
オルフェウスが一点取った……！
チームのみんなでの、大きな一点だ！！
１７５話カテナチオカウンター５→←１７３話カテナチオカウンター３
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