１８３話私のサッカー５ ページ14
ハーフタイム終了間近、私はイナズマジャパンの元に駆け寄る。
「みんな！連絡なくてごめんな〜！」
「A！お前とんでもないことしてくれたな〜！！」
「本当だぜ、まったくよ〜！」
「わ、わわ」
条介と雷電が私の頭をぐりぐりとして来る。
その目にはちょっぴり涙が浮かんでいたり。
「A」
「修也……まだ勝負は終わっていない。これが終わったら、必ず……」
「あぁ、分かっている。約束だからな」
「うん！」
修也は待っていたぞ、っていう顔をしている。
ちゃんと顔を見れてよかった。
「鬼道、不動、佐久間！
私と父さんのサッカー、みんなは攻略出来るのか楽しみにしているよ」
「A……！」
「ハッ、カテナチオカウンターの穴は見破ったんだ。どうなるのか楽しみだぜ」
「俺たちは負けない！」
「こら、A！！」
私のことを大きな声で呼んだのは円堂だった。そのままズカズカと私の元に向かってくる。
なんか……怒ってる？
「どうして今まで黙っていたんだ！」
「ええ！？だからそれは、父さんをなんとかしようとして……！」
「お前はいつもいつも、秘密を抱えすぎなんだよ！！」
「うぇ〜！？ご、ごめんってば〜！！」
なんで円堂、すっごい怒ってるの！？
「こんなに怒っている円堂くん……初めてかも？」
「はい……」
秋とか春奈とかみんな絶句してんじゃん！
「……目は、大丈夫なんだな」
「え、うん……」
「これ、何本に見える！」
円堂は私の前に二本の指を立てる。
「え、に……二本？」
「……よし、よかった！」
にかっと円堂は笑う。
そのままピースしているかのような感じに見えて私はふふ、と笑ってしまった。
「あはは……もう、驚かせんなよな」
「こっちのセリフだ！次はちゃんと俺たちに相談すること！いいな！」
「分かった分かった！とりあえず試合が終わったらまずは話すから！」
「……俺が叱ろうとしていたが、円堂がなにもかも言ってくれたな」
「フッ、そうだな」
修也と鬼道が苦笑している。
そろそろ時間だ。私も定位置に戻らなくては。
「とにかく……負けないんだからな！」
「ああ！！」
ポジションに向かっている時に、フィディオが話しかけて来る。
「本当に君はジャパンの人たちと仲がいいんだね」
「うん……最高の仲間、なんよな！」
ずっと、これは胸を張って言えることだ！
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