１８０話私のサッカー２ ページ11
ここでイナズマジャパンは、染岡と不動を交代してきた。
「不動……来たね」
「お前とようやく真剣勝負ができるなんてな……待ちくたびれたぜ！」
「私もなんよな！」
試合が再開し、不動は鬼道にパスを出す。
「こい！カテナチオカウンターは破れないぞ！」
「勝負だ！！」
鬼道とフィディオを熱いボールの取り合い。
それを制したのは鬼道だった。
もうすでに、攻略されちゃったか……！
私はすかさずボールを奪いに向かう。
そこには修也がいた。
「修也！！」
「A！！」
ボールを同時に蹴りこむ。
炎と光がぶつかり交わる……そしてボールが高く上がった。
ほぼ互角！取りに行こうとするがそこにはすでに虎丸がいた。
「まさかっ……読んでいたの！？」
「タイガー！！」
「ストーム！！」
虎丸と修也の必殺技のタイガーストームが、オルフェウスのゴールを揺らす。
私と共に編み出した必殺技が、さらに強力になって目の前で打たれるなんて……！
「これをお前に見せたかったんだ」
「……っ！なかなか粋なことしてくれんじゃん！！」
はー、してやられたって感じ！！
ゾクゾクッと鳥肌が立つ。
これは怖いとかじゃなくて、楽しいって思う……！！
ここで前半終了のホイッスルが鳴り響く。
なんだか、すごく長くて……いや、あっという間な前半だった。
後半も、私のサッカーを父さんに……みんなに届けよう。
ハーフタイム中戻っていると、少し視界が揺らぐ。
RHプログラムの……副作用……！
かぶりを振って私は冷静さを取り戻す。
大丈夫だ、自己暗示はすでに解けている。
父さんのおかげで、視界も良好だ。
この日のために私は戦ってきたんだから……イナズマジャパンと勝負をするために！
すると、オルフェウスのベンチに一人の人物が向かってきているのに気づいた。
あの人は……ヒデナカタ！
「キャプテン！」
「初めまして、ミスターK」
「キャプテンでありながら、随分と長い間チームを離れていたな」
「チームのためです。
でも、自分の考えた以上の成果ですよ。あなたのおかげでね」
「ヒデ！」
私が駆け寄ると、ヒデは笑う。
「カステーロ……いやA！いい仕事をしてくれた」
「なはは〜……ま、危なかったけどな〜」
「やっぱり、カステーロとキャプテンは会ったことが……？」
会ったもなにも……父さんを救う方法を提案してくれたのは、ヒデだからな〜。
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