１５５話暗闇を照らす ページ31
地鳴りは聞こえなくなり、静かな空間があたりを立ち込める。
自分の手先も、見えないくらい真っ暗だ。
そして何より寒い。そこに、一筋の光が見える。
「……A？」
あの先に、彼女がいる気がした。光は、蝶のようにふわふわと舞う。
俺はその後ろをついていった。
「ママ、あのね！キラキラが見えるよ！」
「……A、それやめて頂戴。みっともないから」
「ご、ごめんなさい……」
Aの小さい頃、だろうか。その近くには、口のきつい女性……。
もしかして、Aの本当の母親。
「怖いのよ。目も合わせず人の頭ばかり見て……気味が悪いわ」
「……」
遠くの方で、一人俯く幼いA。冷たい風が通り、場面が変わる。
「！影山……」
そこに移ったのは、少し大きくなったAと影山だ。
「A、あの人はどう考えている」
「えっとね……キラキラあふれてるよ！希望がある！」
「……そうか。……転覆を目論んでいるかもしれない。つぶしておけ」
「はっ」
「父さん……？」
「何でもないよ、A」
ああやって影山は、自分に逆らおうとしている人を潰していたのか。
そして優し気な男の人がAに語り掛けている。
「影山さんの元から離れて、一緒に暮らそう！」
「嫌っ……眩しいのは嫌っ！」
また場面が変わる。今とは変わらないくらいの、髪の長いAだ。
恐らく、俺たちと出会う前の小学生の時だ。
「お前、いつも眩しがっているけどどこ見てんだよ」
「目が合わないんだよね。私と喋っているのに、よそ見しているじゃん」
「ご、ごめん……」
また、真っ暗になる。
そうか……Aはずっと苦しんでいたんだ。
「もう……人と関わりたくない。
でも光は好きなんだ……眩しくて目を細めても、みんなの明るいキラキラが大好き」
「Aの……声？」
どこにいるのか探しても分からない。それどころか風が強まっていく。
寒い……辛い……これがAの大きな感情として押し寄せてきている……。
「雷門のみんなと一緒にいたい……だけど、また眩しすぎて目が見えなくなっちゃった」
「A！どこにいるんだ、A！」
「ごめんね。鬼道」
「A！」
か細い光は、徐々に小さくなっていく。
あれを、消してはいけない。見失ってはいけない！！
「ふざけるな……勝手にいなくなって……心配をかけさせるな！」
俺はその光に向かって、手を伸ばした。
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トラさん(プロフ) - 物語の根本に関わるので詳しくは言えませんが、この後の展開を見守っていただけたらと思います！作者はハッピーエンドが好きなのでご安心ください。 (11月22日 21時) (
レス) id: 90ef5ae162 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 主人公（夢主）の障害又は後遺症が残たとしたら……？？ (11月22日 21時) (レス) @page37 id: c04382ac4b (このIDを非表示/違反報告)
トラさん(プロフ) - はい、なるべくならこの作品にあった内容でお願いします。どういったことでしょうか (11月22日 21時) (レス) id: 90ef5ae162 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - イナズマイレブンについて簡単に聞きたいのですが… (11月22日 19時) (レス) @page35 id: c04382ac4b (このIDを非表示/違反報告)
机田(トラさん)(プロフ) - マナさん» こんばんは！コメントありがとうございます。 (11月21日 22時) (レス) id: 8b84652de6 (このIDを非表示/違反報告)
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