１５３話如法暗夜 ページ29
──『忘れるな。お前はいつか私に縋りにくる』
Aは本当に、影山のあの言葉通りになってしまったのだろうか。
もし本当なら、Aはもう俺たちの元に戻ってこないのか？
いろんな思いが渦巻き、俺はパスミスをしてしまう。
不動がカバーをしようとするが、急に司令塔が変わったせいで上手く連携ができない。
デモーニオに皇帝ペンギンXを打たれるが、円堂は何とか地面に熱血パンチを叩きこみコースを変えてゴールをしのいだ。
「みんな！ピンチは凌いだぞ！！行こうぜみんな！反撃だ！！」
円堂の言葉に、俺はハッとする。
俺は何に怯えていたんだ。
「円堂！フィディオにパスだ！」
オルフェウスの連携が揃い始める。
フィディオの前に、Aが立ちはだかった。
「一寸……っ」
Aが必殺技の構えをするが、一瞬怯んだその隙にフィディオが抜き去った。
そして円堂のメガトンヘッドで同点にしたのだ。
全く……自身のゴールから真っすぐ相手のゴールに叩きこむとは、円堂らしい。
同点に追いつかれたチームKのキックオフ。
ボールはデモーニオの足元に行くが、デモーニオは動かない。
「ボールはどこだ……？」
「！」
「……使えない」
そうつぶやいたAはデモーニオのこぼしたボールを奪い取り、一人でドリブルをしに来る。
ついに動き始めたか……！
しかし不動がAに半ば強引なタックルをする。
「こいつは正気じゃねえ！俺が止める！」
「不動！」
キープされていたボールは吹っ飛ぶ。よろめいたAは不動の方を見ている。
「……あなたは黒いキラキラはないんだね」
「なにぃ？」
Aの言葉に、不動は止まる。
「眩しい。眩しい……。あなたたちは眩しすぎる……私には」
「カステーロ！」
ボールはすぐにAにわたってしまう。
油断した不動のマークを振り切り、Aは物凄い速さでゴール前に立っていた。
「来い……A！」
「……
Aがボールを蹴りこんだかと思うと、黒いオーラが纏い始めた。
それは円堂を含めてゴール全体を包み込む。
「なんだ……真っ暗で何も見えない！」
「……」
ゴゴゴゴ……と地響きがしたかと思うと、円堂は黒いオーラに押されボールと共にゴールネットに突き刺さっていた。
「ぐああああ！」
「円堂！！」
Aは……容赦なくゴールを決めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 110人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トラさん(プロフ) - 物語の根本に関わるので詳しくは言えませんが、この後の展開を見守っていただけたらと思います！作者はハッピーエンドが好きなのでご安心ください。 (11月22日 21時) (
レス) id: 90ef5ae162 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 主人公（夢主）の障害又は後遺症が残たとしたら……？？ (11月22日 21時) (レス) @page37 id: c04382ac4b (このIDを非表示/違反報告)
トラさん(プロフ) - はい、なるべくならこの作品にあった内容でお願いします。どういったことでしょうか (11月22日 21時) (レス) id: 90ef5ae162 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - イナズマイレブンについて簡単に聞きたいのですが… (11月22日 19時) (レス) @page35 id: c04382ac4b (このIDを非表示/違反報告)
机田(トラさん)(プロフ) - マナさん» こんばんは！コメントありがとうございます。 (11月21日 22時) (レス) id: 8b84652de6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
