２０『覚悟』 ページ22
「くそっ！うおおお！！」
傷だらけの熊徹は、帰り道でいきなり止まっては負けたのが悔しいのか、吠えていた。
俺はただ、熊徹にかける言葉も見当たらないから、ただ後ろをついていっているだけだった。
帰った時には、すでに日は暮れていた。
見た時には、熊徹はふて寝をしていた。
背中を向けていて、なんだか小さく見えた。俺より何倍もでかいのに。
…俺は、言ってみることにした。
「あんた、強いな。」
「何を見てたんだおめえは。」
「もし、あんたといて本当に強くなるなら、俺、あんたの弟子になってやってもいいぜ。」
「……ふん。どうせまた逃げ出すだろ。」
それには答えないで、倒れた椅子を起き上げる。
「これ、まだ賞味期限あるよな。」
朝に産んだばかりの卵は、夕方でも別に食える。
朝の残りの飯に卵を割って入れて、ぐちゃぐちゃにかき混ぜた。
覚悟を決めて、そいつを口に入れる。２、３回噛むが、苦手なものは苦手だ。
「うええ！」
それでも、俺は食う。
「う、うめえ…。」
なんだろが、俺はやけくそで食ってやる。
熊徹はそんな俺を見て、目を見開いてニヤニヤしていた。
「へへ…よし陸奥！しっかり鍛えてやるから覚悟しておけ！ガッハッハッハ！」
さっきまでひねくれていたのに…。笑っていやがる。
俺は笑うところではなく、次々に来る吐き気と戦っていた。
「ウッ…おえ！」
「ガハハハ！！」
熊徹の笑い声は、小屋の外まで響いた。
こうして俺は、この日から「陸奥」になったんだ。
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トラック3号（留学する）(プロフ) - 沙耶さん» コメントありがとうございます！体のことも心配してくれてとてもうれしいです！更新頑張ります〜！ (2016年12月19日 15時) (
レス) id: 886ceede30 (このIDを非表示/違反報告)
沙耶 - あっ！言い忘れてしまいましたが、お体には気を付けてくださいね！ (2016年12月15日 4時) (レス) id: 859f6178c6 (このIDを非表示/違反報告)
沙耶 - 私、バケモノの子もヒロアカも大好きで私、めっちゃ嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2016年12月15日 4時) (レス) id: 859f6178c6 (このIDを非表示/違反報告)
トラック3号(プロフ) - じたくけいびいんさん» コメントありがとうございます！続編を作ることになったので、そちらも宜しくお願いします！ (2016年9月26日 20時) (レス) id: 886ceede30 (このIDを非表示/違反報告)
トラック3号(プロフ) - 星さん» コメントありがとうございます！だんだんとヒロアカのメンバーとも絡んでいくつもりですが、容量の問題で続編になってしまうかもです。一郎彦との関係にもご注目ください！更新頑張ります！ (2016年9月26日 17時) (レス) id: 886ceede30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トラック3号 | 作者ホームページ：勝己も強くなるんだったら、俺はそれ以上になる。
作成日時：2016年7月15日 23時
