黒い光【イタリア留学編】 ページ10
「朝特訓終わり！ありがと、デモーニオ」
「こちらこそ。俺もいいドリブルの練習になれたよ」
一時間の短い復習の時間。やっぱり相手がいるとやりやすい。
まぁ、サッカーって一人でやるもんじゃないし。
デモーニオと談笑しながら朝食へ向かい、バイキング形式で料理を取る。
「おばちゃん、いつもありがとう！」
「いいえ〜こちらこそ！たくさん食べてね！」
「はい！」
バランスよく計算されているいつものメニュー。
飲み物はどうしようか悩んで、ヨーグルトを取ろうとした時、どん！と背中に衝撃が加わった。
「わ！……っとと、ギリギリセーフ」
「あぁ、悪い悪い」
「……いいえ〜」
こぼしそうになったヨーグルトはなんとかキャッチした。
そしてぶつかってきた相手にニコッとほほ笑んでおく。
……それにしても今の。
「カステーロ、大丈夫か？」
「うん、大丈夫な〜」
席に戻って、デモーニオとフィディオの近くで「いただきます！」と手を合わせて食べ始める。
だけど二人は何か納得がいっていないようだ。
「カステーロ、あんなの気にするなよ」
「分かってる。ああいうことやってくるくらい、予想出来てたんよな」
「……そうか」
全員世界中の優れた選手たちが集められている。
だけどプライドの高い人も中に入る。
私みたいな落ちこぼれ、気に食わないんだ。
そんな人の頭の上には黒い光がある。
私は一瞬強く光った黒い光を判断して、ヨーグルトがこぼれないように背中を向けたのだ。
……こういう目は久しぶりだ。
小学校6年生くらいの時……沖縄に転校してきたばかりのことを思い出す。
頭上ばかり見ている私を、不審に思ったクラスメイトはいつも私に疑問をぶつけてきたり気持ち悪がった。
でも大丈夫。絶対私が上に立って見返してやるんだから！
「黒い光なんかに、私は負けない！というかむしろ落ち着くって言うか〜」
「……呑気だなぁ。何かあったら相談してくれよ」
「ありがとうフィディオ！それにデモーニオも」
気にすることはない。黒い光のやつとは……付き合わなければいいんだ。
まぁ、強制的にペアを組まざるを得ないけど。
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机田(トラさん)(プロフ) - bizyuさん» 番外編も見ていただきありがとうございます！本編とはまったく関係ないわけではありませんが、奮闘している主人公をぜひ追っていただければと思います！(話は反れますがbizyuさんが四字熟語を好きだと作品内で仰っていたので、共通点があってニコニコしています^^) (1月1日 20時) (
レス) id: 8b84652de6 (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - 番外編ありがとうございます！本編とはまた少し違う視点で見れるのでとても新鮮な気持ちで読ませていただいています！これからも頑張って下さい(о´∀`о) (12月31日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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