無力さ４【イタリア留学編】 ページ9
「そうか……君にとっての原動力はそこなんだな」
「うん。デモーニオにもあるでしょう。原動力」
「俺は……そうだな。イタリア代表に……選ばれたい」
「！」
そうだ、デモーニオのずっと昔からの夢。
チームKに誘われたのも……イタリア代表になるため。
そのためならどんな手段を使っていいと、入ったんだ。
「ここで結果を出して……フィディオと、同じ舞台に立ちたい！」
「よっしゃ〜！その意気だよデモーニオ！……あっそうだ。明日5時に起きれる？」
「え！？いや……ちょっと早すぎるかな」
「じゃあ6時！朝食前くらいにさ、私の特訓に付き合ってよ」
「特訓？」
デモーニオの問いに、私は頷く。
一人で練習していちゃ意味がない。私の最大の弱点は相手がいなければ意味がない。
「パス練習！と、ブロックかな〜。
やっぱり相手と競い合わなくちゃ、意味がないし！
もちろん飛ばしすぎないように！」
「俺でよければ……頑張って早起きするよ」
「ありがと！」
その日の夕飯は、ちょっと記憶がない。
デモーニオが言うには私は食べながら寝ていたらしく、危うくスープをこぼすところだったみたいだ。
ほとんどデモーニオとフィディオが周りをやってくれたらしく、次の日の朝全力で謝った。
そんな光景を見てあまりよく思っていない人たちもいることに、私たちはまだ気づかない。
「落ちこぼれは落ちこぼれ同士で仲良くやればいいのに……あいつと組むなんてごめんだぜ」
「デモーニオはなんとかいいとして、竜城ってやつのパスには誰も追いつけねえよ。
いつもどこ蹴ってんだって思うし」
「あぁ。今日なんて俺がペアだったけど悲惨なものだった。おかげでへとへとだぜ」
そんな様子を見ていたテレスは、ぼそりと呟く。
「……ふぅん、竜城ね……」
そのころ私は……睡魔と格闘していた。
「カステーロ！食べながら寝るな！」
「あぁもう、こぼしているよ！」
「むにゃ……」
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机田(トラさん)(プロフ) - bizyuさん» 番外編も見ていただきありがとうございます！本編とはまったく関係ないわけではありませんが、奮闘している主人公をぜひ追っていただければと思います！(話は反れますがbizyuさんが四字熟語を好きだと作品内で仰っていたので、共通点があってニコニコしています^^) (1月1日 20時) (
レス) id: 8b84652de6 (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - 番外編ありがとうございます！本編とはまた少し違う視点で見れるのでとても新鮮な気持ちで読ませていただいています！これからも頑張って下さい(о´∀`о) (12月31日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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