初めての地４【イタリア留学編】 ページ5
全員のあいさつが終わって、すぐにアップから始まる。
軽くストレッチをしたり、グラウンドを走った。
アップのはずなのに……すでに割とハードでは？
先頭を走っているフィディオはもちろんのこと、他の選手も早い。
私とデモーニオは、だんだん抜かされて後ろの方になった。
体力はあるはずなんだけど……歩幅がどうしても合わずに遅れてしまう。
デモーニオは純粋に、体力不足だ。
「アップ終了！これからペアを組んでメニューに取り組んでもらう。
毎日別の人と組んでもらうが、そこからは総合的に相性の良いペアをこちらで判断し決めさせてもらう」
とりあえず、最初は選びたい放題ってわけか……。
誰と組もうか悩んでいると、フィディオと目が合う。
フィディオが話しかけようとした途端、別の人が彼に話しかけた。
「フィディオ！俺と組んでくれないか？」
「ずるいぞ！俺から声をかけようと思ったのに！」
う〜ん、これはしばらく無理そうかも。
私もどうしよう……フィディオ以外に話しかけられるのは、デモーニオくらいだ。
いやいや、ここでは交流しにも来たんだ。知らない人とも喋らなければ！
しかし、声をかけようにもみんなは次々とペアを組んでいく。
親しい人、とりあえず目が合った人……さまざまだけど、だんだん取り残されていくのを感じた。
結局残ったのは、デモーニオと私。
「じゃあ……組もっか」
「あぁ……よろしく頼むよ。カステーロ」
お互い、ちょっと気まずい感じだ。
「全員組んだな。それでは、二人一組で取り組んでもらう」
パオロ監督が用意したメニューはかなりきついものだった。
並べられたコーンの通りに進んだり、全力ダッシュを20往復……それも、ペア同士で終了させないと終わらないというもの。
必然的に、どちらかが足を引っ張ることとなる。
全力ダッシュは私は得意だったものの、体力に自信のないデモーニオが2周遅れだったため私も追加でデモーニオが終わるまですることになった。
コーンの通りにボールをドリブルで進むのは、私は慣れておらずデモーニオにぶつかったりボールがどこかに飛んで行ったりしてしまい、足を引っ張った。
結局、どちらもダメダメだったということだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
机田(トラさん)(プロフ) - bizyuさん» 番外編も見ていただきありがとうございます！本編とはまったく関係ないわけではありませんが、奮闘している主人公をぜひ追っていただければと思います！(話は反れますがbizyuさんが四字熟語を好きだと作品内で仰っていたので、共通点があってニコニコしています^^) (1月1日 20時) (
レス) id: 8b84652de6 (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - 番外編ありがとうございます！本編とはまた少し違う視点で見れるのでとても新鮮な気持ちで読ませていただいています！これからも頑張って下さい(о´∀`о) (12月31日 21時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
