１０『おにぎり』 ページ11
「…よく食べるね。」
「？あぁうん。」
おにぎりを急いで頬張るのは慣れてしまった(熊徹のせいだ)。
一郎彦はただ俺を見てにこにこと笑う。
「このあとはどうするんだい？」
「うーん……あ、勉強するために人間界に行く。」
「そうなんだ。」
「一郎彦も行くか？」
「いや、遠慮しておくよ。まだ体調は完璧ではないからね。でもいつかは行ってみたいな…。」
「はは、連れて行ってやるよ俺が。」
といってもたいして人間界に詳しくはないんだけど。
7つくらいおにぎりを食べて、ようやく腹いっぱいになった。
そうだ、ここにきて一郎彦に話したいことがあったんだ。
「あのさ、3時からだからまだ時間はあるんだ。…その…個性の使い方、教えてくれないか？」
「個性…？」
「あぁ、あの念動力の事。どうやら、お前と俺の個性は偶然にも一緒らしいんだ。」
闇という力じゃない。念動力を持つ人間として教えてもらいたかったのだ。
「でも、今念動力は使えないんじゃ…。」
「石を外せばなんとかなる。」
「僕、人に教えるのは苦手で…。」
「俺は教えてもらうのは苦手だ。教えるのもな。大丈夫だって。」
屋敷の庭の方に行き、ブレスレットを外す。
胸が空っぽの状態で、俺は個性を使える。
残念ながら、闇とは認めたくないんだけどな。
「…おい、少しの間刀ん中入ってろ。」
『…あ？ま、飯も食ったし腹が膨れたからな…寝るわ。』
刀の中に熊徹が入るのを確認し、縁側に置く。
「…で、念動力ってどうやって使うんだ？」
「えー…動け―って思ったら動くようになったんだけどな…。」
「単純だな。」
「ご、ごめん。」
「いいよ、そんなもんなんだろ。」
「あ、この木の棒だったら…。」
一郎彦が手をかざすと、木の棒がふわりと浮き、くるくると自由に回る。
「すっげー…！」
「陸奥もやってみたら？」
「お、おう。」
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ゆきのめ - とても面白かったでふ！続き待ってます！更新頑張ってください^^* (2018年7月30日 2時) (
レス) id: 7b67f5c325 (このIDを非表示/違反報告)
リコ(プロフ) - ヤベェ…面白すぎる！これからも更新頑張って下さい！応援しています( *・ω・)ノ (2018年6月8日 17時) (レス) id: 99beb34d9a (このIDを非表示/違反報告)
霧雲 - 久しぶりに良作見れました(*´∀｀*)ありがとうございますm(__)m (2018年3月5日 18時) (携帯から) (レス) id: 8e18626139 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - お話面白いですね!更新楽しみに待ってます！ (2017年11月28日 0時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
ルー - ２つの神作品の合成！･･･神作ｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!!これからも頑張ってください！応援してます！星を毎話見る度に押します！マジ最っ高です！ (2017年11月16日 3時) (レス) id: d94c8b6876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トラック3号 | 作者ホームページ：勝己も強くなるんだったら、俺はそれ以上になる。
作成日時：2017年4月10日 18時
