五十話 ページ22
甘雨と共に急いで璃月へと戻ってくれば、七星と仙人が今にも飛びかかりそうな勢いで対立していた。
それがいまだに争いに発展していないのはきっと凝光の手腕だろう。
「かつて璃月を守った仙人が、璃月の民へ牙を向くのですか。」
「では聞くが。璃月を建国し、今の今まで守り続けた帝君を殺したのは一体誰だ？
そのような悪が璃月に存在する以上、非常な手をとってもやぶさかではない。」
「それについては、今だに目星が付いていません。ですが、その悪のために、璃月の善良な民を傷付けることは違います。」
留雲と凝光が今にも弾けそうな争いの火種を握りながら会話をしているのを見て、流石に肝が冷えた。
その様を見て、必要のない血が流れることを恐れた私は弾けるようにその場に飛び出す。
「待って待って─────っっ！！」
双方の間に割り込み、とにかく今にも飛び出しそうな仙人を宥めるようにその手を広げて前に出る。
千岩軍側にとっては一般人が紛れ込んだということもあり一瞬ざわつき、中には危険だから下がれと声を上げるものもいた。
そりゃ確かに。ここの全員を相手にして勝てるほど私は強くはないのは理解しているが。
「止めるな。帝君のご慈悲を無に返した者達にかける情けなどあるものか。」
「あの時仙境で話したじゃないかッ！流すべきじゃない血をわざわざ流す必要はないって…！
一緒に、璃月を守ってほしいって………っ！！」
走ってきたせいで絶え絶えになる息の中、必死に留雲たちを止めようと言葉を紡ぐ。
しかし、仙人が信用できるのは人間ではない。璃月の神。岩神だ。
事態の真相を話せたら、どれだけ良いだろうか。
だがそれは鍾離殿の計画を無に帰すもの同然のことだ。
それだけは、絶対に避けなければならないこと。真相を隠した上で、どう人を擁護し、仙人を説得するか必死に考えた。
「退け。お前はこの場には合わない。
これは我ら仙人と、そこの七星の問題だ。�猖淇有瓩�関わる話ではない。」
「…………………魈。」
冷たく刺すような金色の瞳が私を咎める。身震いするような瞳に思わず尻込みする。
仙人としての威圧が、散々争いというものに触れてきたその気配そのものが、今まさに私に首に牙を向けている事が恐ろしくて足が震える。
───────あぁ、鍾離殿との契約を守れそうにない。
なんて悔しいんだろう。
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ノア(プロフ) - まっでまじだ！！ (2022年11月13日 9時) (
レス) @page33 id: 7cc6cd9634 (このIDを非表示/違反報告)
ぐへへへへ - あばばば好きすぎます！！お体お気をつけてください！続き楽しみにしてます！！ (2022年9月14日 1時) (レス) @page32 id: 55d4558f37 (このIDを非表示/違反報告)
gtuysut5843…(プロフ) - 更新楽しみにしてます！お忙しいでしょうが頑張ってください！ (2022年9月2日 0時) (レス) @page32 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
rurinigana(プロフ) - すっごい好みなものを見つけてしまった…！夢主ちゃんかっこよすぎる！！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2022年6月22日 11時) (レス) @page32 id: 29637ba3af (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - 本当に面白いです！これからも頑張ってください！応援してます！ (2022年6月15日 8時) (レス) @page30 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりまろ。 x他1人 | 作成日時：2021年6月10日 13時
