十四話 ページ30
「旅人よ、汝が濡れ衣を着せられていることは理解した。我にひとつ案がある。しかし、我の独断では危うい。仙人達に知らせる必要があるだろう。
その『禁忌滅却の札』を持って、我の言葉を伝えに行くとよい」
「誰に伝えればいい?」
「理水畳山真君、留雲借風真君、この二人はここにおる。それからもう一人、降魔大聖の護法夜叉がおる。彼の者には「望舒旅館」に行けば会えるだろう。
Aがいるのであれば、彼らは自ずと姿を現す。そいつは今の今まで生死も安否も我らに伝えず隠れていたからな」
「ゔっ、魈だけなら兎も角、留雲は嫌だよ。会いたくない。何言われるかわかったもんじゃない」
「お前に我儘を言う権利はないぞ」
そう言われてしまえば最早成す術がない。
このままひっそりと生きようかと思ったがどうやらそれをほかの仙人たちは許してくれないみたいだ。仕方ない、もう腹を決めて会いに行こう。
「Aさんって、仙人と知り合いだったの?1000年も前って……Aさん今何歳?」
「あはは…私の話はまた今度ね。今は削月の策を他の仙人に伝えなきゃ」
完全に問題の先送りに過ぎないが、何となく自分から自分のことを語ることに引けてしまい、空の少年の質問を下手くそに返してその足を望舒旅館の方へと進めた。
魈には会えるだろうか。オーナーはちゃんと私のことを魈に伝えてくれただろうか。
そんな想いでいっぱいだった。
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りー - 理由把握いたしました。先日は失礼なこと言ってしまって申し訳ありません。五月病など無理なさらないでくださいね。 (2021年6月3日 17時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
りる - とりまろ。様はもう小説は書かれないんですか…? (2021年5月31日 7時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
り - すみません絵じゃなくて小説です…誤爆しました… (2021年5月26日 18時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
り - イッキ見しました…ひゃえ…大好きです主様の絵好きです更新まってます!! (2021年5月22日 0時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
星 - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2021年4月25日 14時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とりまろ。 x他1人 | 作成日時:2021年3月31日 20時