六話 ページ22
「はぁ…はぁ…疲れたぞ…」
「こっちのほうが疲れてるよ」
「思いやりが足りないぞ!オイラの幻想の翼はめちゃくちゃ疲れて────」
「あんまり騒がないでおくれ。もし千岩軍に目をつけられたら危ないのは私たちなんだよ?」
思いっきり走って確かに疲れはした。けれど、それだけで気を緩める理由にはならない。千岩軍から逃げられたところで他にも不安かつ不理解な点がいくつもある。
その不安かつ不理解な点の一つ────それは目の前のこの男性だ。頭部には赤い面のようなものがあり、髪の毛は橙色に近い茶色。服装も璃月人とはいえない。おそらく彼も異国からきた存在だろう。
この瞳と長年の勘がひしひしと伝えてくる。この男、隙を見せるのはあまりよくない。弱みもまた然りだ、見せるわけにはいかない。
千岩軍よりも警戒しなければいけない相手に捕まったかもしれないな。
「さっきはありがとう。正直君がいなくてもなんとかすることはできたけれど、助かったよ」
「あはは!君は素直じゃないね。あの状況からどうやって抜け出すつもりだったのかな?見た感じ、この三人の中で一番バテているし、そこまで戦闘も得意じゃなさそうだ」
「悪いが微弱は生まれつきでね、この体の代価だ。
ごほんっ……私の話は置いておいて…君は一体何者だい?」
「タルタリヤだ。「公子」と呼んでくれていいよ」
その言葉にしばらく意識を思考に移す。
仮面をつける異国の者。研ぎ澄まされた剣技の才。そして、公子という名前。
「君は、ファデュイの執行官だね?」
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りー - 理由把握いたしました。先日は失礼なこと言ってしまって申し訳ありません。五月病など無理なさらないでくださいね。 (2021年6月3日 17時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
りる - とりまろ。様はもう小説は書かれないんですか…? (2021年5月31日 7時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
り - すみません絵じゃなくて小説です…誤爆しました… (2021年5月26日 18時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
り - イッキ見しました…ひゃえ…大好きです主様の絵好きです更新まってます!! (2021年5月22日 0時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
星 - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2021年4月25日 14時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とりまろ。 x他1人 | 作成日時:2021年3月31日 20時