二話 ページ3
「ところで、本当に他の仙人には会いにいかないのか？」
仕事のついでに寄ったという鍾離殿は茶色く日焼けた本を手に、そう口にした。
きっと、みんな心配しているのだろう。特に甘雨は小さい頃から面倒を見てきたこともある。未だにあの困り顔をさらに困らせているかもしれない。
でも、私は彼らに会いにはいけない。
いや…正しくは＿＿＿＿＿。
「会いたくても会いに行けないんです。私が逃げ出したのは、私が私をこれ以上嫌いにならないためですから」
皆が戦いの中、各々の役目を果たし、血反吐を吐き、傷付き苦しんだのにも関わらず、私はほんの些細なことしかして来なかった。
隠れて敵の布陣を確認したり、偵察をしたり、本当にその程度。璃月の人々が私の名前を知らないのは、それだけ名を馳せるような大義をしていないからだ。
だから、魔神戦争が終わりを迎えた時の人々の内心と瞳を恐れた。何をも見通し、虚実ひとつさえ逃さないこの瞳に映る人々の思いを恐れた。
私は単なる臆病者だ。人に嫌われる勇気もなければ人を嫌う勇気もない。自分自身を嫌うことすらできない。罵倒を口にすれば自分の内側が腐っていくような不愉快があってとても口にできない。一層のこと、大地や風なんかになれれば、何も考えずただそこに居続けるだけで許されるのに。
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りー - 理由把握いたしました。先日は失礼なこと言ってしまって申し訳ありません。五月病など無理なさらないでくださいね。 (2021年6月3日 17時) (
レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
りる - とりまろ。様はもう小説は書かれないんですか…？ (2021年5月31日 7時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
り - すみません絵じゃなくて小説です…誤爆しました… (2021年5月26日 18時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
り - イッキ見しました…ひゃえ…大好きです主様の絵好きです更新まってます！！ (2021年5月22日 0時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
星 - 小説とても面白くて大好きです！更新頑張って下さい！ (2021年4月25日 14時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりまろ。 x他1人 | 作成日時：2021年3月31日 20時
